|
||||||||||||||||||||||||||
働くものの立場から主張し、 仲間の声を土台にすべての運動をすすめよう 全国大会で2016年度運動方針を確立 |
||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||
9月16日、東京都千代田区にあるエデュカス東京で、全損保第72回定期全国大会が開催されました。 大会は、議長団に海老原君(日新)、米沢谷君(東京)を選任した後、全労連議長・国民春闘共闘代表幹事の小田川義和氏、全国金融共闘事務局長・全証労協事務局長の金子正史氏、保険共済労組懇談会を代表して生保労連中央副執行委員長の藤本英和氏、友好労組から大同火災労働組合書記長の我謝貴志氏、損保料率算出機構労働組合委員長の荻沢正幸氏の来賓のあいさつを受け、一般経過報告・採決を行った後、議案審議に入りました。
提案では、世界の市場が不安定な中、アメリカの利上げ時期、中国経済の減速、ギリシャの債務問題など多くの課題をもつ世界経済の不透明性を説明しました。その上で、円安、株高傾向が続く日本経済の状況について、「安倍政権が進めてきた経済政策は、一部の巨大企業を『儲けさせる』だけで、国民・労働や中小零細企業には“負の影響”を与えている」と指摘し、消費税増税と物価高に追いつかない賃上げ、浮揚しない消費動向、非正規雇用者の増大など、国民・労働者、中小企業には痛みが押しつけられている状況を説明しました。また、政治状況では、財界・アメリカの要望を入れ、あらゆる分野で規制改革をすすめ、大企業が「儲けることができる」環境整備をすすめていることを指摘し、特に、「臨時的・一時的」な働き方とされていた派遣労働の規制を取り払う「労働者派遣法」の改悪を強行成立させたことをあげるとともに、対象層を拡大させる「企画業務型裁量労働制」の見直し、労働基準法にうたわれた労働時間や割増賃金などの適用から一切除外される「高度プロフェッショナル制度」や「解雇の金銭解決制度」の導入が目論まれているとし、「これまで労働者を守ってきた規制を撤廃する動きが強まっている」と問題意識を強調しました。 さらには、7月16日に衆議院本会議で可決され、参議院でも可決される危険性が高まっている安全保障関連法案について、「この法案には、国民の5割以上が反対し、ほとんどの憲法学者、最高裁元裁判長までもが『違憲』としているなか、平和憲法に背き「戦争ができる国」に突き進む法案を強行成立しようとすることは、国民主権を蔑ろにし、民主主義の根幹を脅かす暴挙であり、絶対に許してはいけない」と訴え、多くの市民に広がっている「反対」の声や行動をさらに強めていく必要性を強調しました。 損保情勢では、大手グループをはじめ中堅社も業績が好調となっている状況を説明した上で、大手グループが競い合うマーケットシェア競争、グループ内再編による効率化、海外事業に傾注する大手経営の姿勢などにふれ、「こうした競争は中堅社も巻き込み、業界全体の過当競争が激化する懸念がある」として、損保再編「合理化」情勢第二幕の深まりと収益力強化を徹底している各社政策を説明しました。そして、そうした政策は、「ヒト、モノ、カネ」を削るものであると指摘し、そのすすめ方もこれまで以上にスピードがあげ、乱暴となっていくことから、働くものの「不安」が増大し、社会的役割の喪失と働くものの被害が増す危惧を訴えました。
そして、「今後も、『人を大切にする労働組合』として、この国、産業、職場、平和と民主主義を守るために、この労働組合をいかして、働くものの真の拠り所として、働くものの立場から、『生活と雇用、労働条件を守る』という原点にたちきって運動をすすめていこう」と呼びかけました。 その後、議案第2号「全損保規約改定の件」について、改定のポイントを補足説明し、最後に、「仲間を信じ、みんなの声と力で労働組合の役割を発揮していこう」と議案提案を締めくくりました。
発言は、マーケットシェアを競い合う過当競争や効率化政策がもたらす職場の被害が報告されるとともに、2015年春闘、地協の「交流・共同の場」、平和と民主主義を守る運動、外勤部、独立分会、女性のつどい、サマージャンボリーなどでの前進面が報告されました。 また、東京・大阪両地協の仲間からは、地協を廃止する悔しさとともに、地協の良さ、役割が語られ、組織が廃止となっても地域で全損保組合員が交流する場を継続させていく決意が語られました。 討論のまとめを荒木書記長が行った後、2016年度運動方針以下すべての議案を全会一致で確立し、「秋のたたかいを意気高くとりくむ決議」、大会スローガンの採択、新年度役員を選出し、新たな年度の運動をスタートしました。
| ||||||||||||||||||||||||||
|