広島地協連絡会
慰霊碑めぐり・損保平和交流集会・慰霊祭を開催


被爆67年
核兵器廃絶と安全なエネルギー政策の
実現を求めて

損保平和交流集会には50名の仲間が参加しました
損保平和交流集会には50名の仲間が参加しました


 8月4日〜6日、原水爆禁止世界大会・広島が開催され、7000名を超える人々が核兵器廃絶と安全エネルギー政策への転換を求めて、学び、行動しました。全損保では大会に連帯し、広島地協連絡会の仲間を中心に「平和を希求するとりくみ」を積極的におこないました。


【8月4日(土) 開会総会〜慰霊碑めぐり・損保平和交流集会】
 8月4日に開催された開会総会では、広島市の松井市長や日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表、世界の非政府組織(NGO)の仲間、日本各地で平和運動にとりくむ団体が次々と登壇し、核兵器の非人道性や「ノーモア・ヒバクシャ、ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・フクシマ」の思い、活動の経験を参加者に訴えました。

慰霊碑めぐり “見てほしい”慰霊碑を組合員が説明
組合員の案内で慰霊碑をめぐる 写真は「峠三吉詩碑」
組合員の案内で慰霊碑をめぐる 写真は「峠三吉詩碑」

  開会総会終了後、全損保の仲間は、慰霊碑めぐり学習会と損保平和交流集会にとりくみました。
 慰霊碑めぐり学習会には、原水禁大会参加者と広島の仲間、35名が参加しました。広島地協連絡会の塚本さん(損保ジャパン支部)と坪山さん(あいおい支部)の二人が案内役をつとめ、「峠三吉詩碑」「全損保の碑」「原爆死没者慰霊碑」「原爆の子の像」と平和のとりくみ実行委員会で“ここを見て欲しい・聞いて欲しい”と、選定した慰霊碑を順番に回り、説明していきました。
 「原爆の子の像」では、案内役の二人が共に像のモデルとなった佐々木禎子さんと同じ中学校に通っていたことなども披露し、原爆症の恐ろしさ、平和への思いを参加者に切々と訴えました。

損保平和交流集会 平和への思いを交流
広島地協OBの協力で作成した団扇。地紙には全損保慰霊碑の碑文を掲載している
広島地協OBの協力で作成した団扇。地紙には全損保慰霊碑の碑文を掲載している

 損保平和交流集会には、現役組合員・OBあわせて6支部50名の仲間が参加しました。原爆で亡くなられたすべての犠牲者に対し黙祷を捧げた後、主催者を代表して全損保・荒木副委員長があいさつに立ちました。荒木副委員長は、反原発のとりくみに近年にない規模の市民が自発的に参加していることをとりあげて、いまは一人ひとりの思いが運動として広範に広がる可能性をもつ情勢であると指摘。原爆被害の実態や核廃絶への思いを伝えていくために、広島で損保平和交流集会や慰霊碑めぐりがとりくまれていることの大切さを訴えました。そして全損保としても、「一人一言」運動に寄せられた、いまの職場や社会の実態を「変えたい」との組合員の声や思いを力に、すべての運動にとりくんでいく決意を語りました。
 続いて、各支部・地協の代表、広島地協OBから平和に対する思いや全損保のとりくみへの期待と決意が次々と語られました。

「原爆のひどさを伝えられるか」悩みながら
会場一体で合唱
会場一体で合唱

 また「参加者に五感で平和の尊さを感じてほしい」と昨年に続き、原爆詩の朗読と平和の祈りを込めた合唱をおこないました。合唱では「青い空は」と「世界にひとつだけの花」の2曲を会場全体で歌い、感極まり涙する姿も。
 「『核兵器と人類は共存できない』−核廃絶は人類共通の願い」の集会アピールを大きな拍手で採択した後、連絡会代表の塚本さんが閉会のあいさつに立ちました。塚本さんは、「『原爆の実相』を長年語り続けていただいた村田さん(東海支部OB)という大きな存在を失い『いかに核の、原爆の、戦争の恐ろしさ、ひどさを伝えるか』について去年も相当悩みましたし、今も悩んでいます。でも、悩みながらも次の世代に伝えていかなければならない思いにゆらぎはありません。これからの一年も職場の仲間や支部・分会・地協・連絡会・OBが、互いに支え合い踏ん張りながら地道に『平和のとりくみ』の努力を重ねていきましょう」とよびかけ閉会しました。


【8月5日(日) 分科会で学習 オスプレイ搬入で騒然とする岩国基地を見学】
 世界大会2日目の8月5日は、核兵器廃絶にむけての様々な分科会が開催されました。全損保からの参加者はオスプレイの搬入で騒然となっている「岩国基地調査」の動く分科会や「非核平和のアジア」「核兵器と原発」などの分科会に参加し、大いに学びました。


【8月6日(月) 広島市・平和祈念式典〜損保従業員犠牲者慰霊祭】
損保慰霊祭にはご遺族、組合員など約50名が参加した
損保慰霊祭にはご遺族、組合員など約50名が参加した

 8月6日、広島市主催の平和記念式典で野田首相は「核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に向けて、日本国憲法を遵守し、非核三原則を堅持していくことを、ここに改めてお誓い致します」と述べるとともに「脱原発依存の基本方針の下、中長期的に国民が安心できるエネルギー構成の確立を目指します」と言及しました。また、平和宣言をおこなった広島市の松井市長は、核の非人道性を訴えるとともに「市民の暮らしと安全を守るためのエネルギー政策の確立」を政府に求めました。また、国連の潘基文事務総長のメッセージも披露されました。


慰霊碑を前に核廃絶・平和への決意強める
犠牲となった先輩への追悼と核廃絶の決意を折鶴と花にこめて     なぜ あの日はあった
    なぜ いまもつづく
    忘れまい
    あのにくしみを
    この誓いを

   (全損保慰霊碑 碑文)
犠牲となった先輩への追悼と核廃絶の決意を折鶴と花にこめて

 損保従業員犠牲者慰霊祭は午前8時30分より全損保の碑前で開催され、ご遺族、組合員、OB、関係団体など約50名が参列しました。主催者を代表して大阪地協・仁谷書記長は「全損保はこれまでも人間を大切にする労働組合として、職場や産業の問題のみならず、社会的課題にも積極的にとりくんできた。震災復興に原発問題、消費税の問題など課題は山積しているが、平和を守るたたかいは、譲ることのできないたたかいだ。戦争を起こさせないために、平和のとりくみをもっと大きく強くしていこう」と話しました。
 損保従業員犠牲者89名とすべての原爆犠牲者へ哀悼の意を表し、静かな鎮魂の時が流れる中、碑は献花で埋め尽くされました。
 全損保は広島平和記念公園内に唯一、慰霊碑をもつ労働組合としてこれからも「平和を希求するとりくみ」にいっそう努力を重ねていきます。




このページのTOPへ