全損保結成70周年記念シンポジウム 70年を語るパネルディスカッション たたかいとる力を高めるために企業の枠をこえて 2019年11月9日 於)主婦会館プラザエフ

浦上  もう一人フロアーから発言していただきます。中執の中島さんに、全損保の出会いから女性のとりくみ、組織問題で感じたことなどを話してもらいます。

仲間の存在があったから働き続けられた

誰にも相談できずに辞めてしまう人をつくりたくない

中島 中島  配属された職場に組合活動をしている先輩が多くいたことが、私の活動の始まりでした。よくわからないまま何となくついていったことが、これほど長く続けるとは、ましてや働き続けることも想像していませんでした。なぜ今も続けているのかと言えば、何よりも仲間の存在があったからです。
 スタートは、東京地協青婦の活動でした。同世代での活動のため、行き詰ったりしたこともありましたが、それとは別にお互いに悩みや不安を話したり、また楽しみも共有できました。経理から営業に異動になった時、働き続けるかどうか悩みました。その時、励ましてくれる仲間の存在があり、働き続けることができました。初めて参加したサマージャンボリーでは「仲間で作り上げる」ということを体験し、今日につながる大きな礎になりました。
 その後、日本火災支部の婦人部活動を行った時にコース別人事制度の提案があり、「女性は一般職だ」とみんなの中では考えていましたが、総合職と一般職の違いが提案の中でもはっきりしていないこともあり、みんなで総合職を希望しようと何度も話し合って、多くの女性が総合職を希望しました。ひとりではなかなか声に出せないこともみんなの要求となれば実現できることもその時学びました。
 今は、女性の活動に重点を置いています。ある会議で参加した女性から、「働き続けることがつらく会社を辞めることを決めた。辞めることを決める前にこんな集まりに出でいたら、みんなも同じように悩み不安に思っている女性がいることが分かっていたら働き続けられたのかもしれない」と言ってくれました。このような、誰にも相談できずに会社を辞めてしまう人はつくりたくないという思いで「女性のつどい」を開催してきています。女性の働き方は変わって、みんな悩みや不安を持っています。営業の職場では代理店担当をすることが求められ、そのことで悩み辞めようとする女性もいます。でも、同じ思いの女性の励ましで、働き続けてきたという仲間もいます。今の形のつどいを検討した16年前の第1回目の実行委員会の時に、それまでは夕方の会議、学習会のようなことをしていましたが、やりたいことを出し合おうと切り出したら、いろいろな企画が多数出され、「それでは平日の夜では時間が足りない」ということで、土曜日の開催につながりました。また、「土曜日開催なら、お子さんを預かる保育の場も必要」というように、いろいろな工夫をしてきたつどいです。女性だけでなく男性も支えてくれて、みんなで一つになって開催しています。参加者の笑顔や、参加して良かったという感想を聞いたときに続けてきて良かったと感じます。損保に働く女性が集まり楽しんで、仲間をつくることができる。職場で話せないことも話せる。そんな仲間に不安や悩みを話して励ましあう、それは働き方がどのように変わっても大切なことだと思うし、全損保だから出来ることだと思っています。

運動にかかわったこと、仲間と「人間関係」が私の財産

   全損保の運動にかかわれたこと、仲間がいてくれたことで働き続けてこられたことが、私の財産となっています。浦上委員長がよく話をされるのですが、以前アンケートで「会社を辞めたいと思った理由は何ですか」との問いに一番多かったのが「人間関係」です。でもそれを思いとどまったのも「人間関係」が一番多いというものです。やはり人間関係は大切だと思いました。これからも集まって、話し合って、励ましあうことを大切に、職場の思いに寄り添って全損保とかかわっていけたらと思っていますし、多くの仲間が全損保の活動に参加してもらいたいと思います。それは、私が全損保に誇りを持っているから、何よりも同じ思いをもって頑張っている仲間がいるからということです。これが今、70周年に思っていることです。




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