直面する情勢に怯むことなく
「賃金水準の引き上げ」をかちとる

― 2020年春闘方針を確立 ―

全損保第9回中央闘争委員会を開催

中央闘争委員会で春闘方針を確立
中央闘争委員会で春闘方針を確立


 全損保は、1月18日に開催した支部独立分会代表者会議で、私たちをとりまく情勢への認識一致をはかり、高まる組合員の期待と要求を受けた2020年春闘方針案を策定し、職場に提起しました。
 しかし、同時期に中国から始まった「新型コロナウイルス感染症」の拡大が顕著となり、2月24日に発表された政府専門家会議の見解と翌25日公表の政府の基本方針、さらには損保各社における対策本部の設置、時差通勤の実施などもふまえ、2月26日の第5回拡大常任中央執行委員会において、組合員の健康と生命を守る観点から、感染の予防を第一義に、そして職場の感情等にも配慮して、3月11日に開催を予定していた第81回定期全国大会の延期(4月15日を予定)と、翌12日の要求書提出日以降の春闘スケジュールの見直しを決定しました。

 それ以降も引き続き、感染拡大にかかわる動向を注視してきましたが、3月19日に政府専門家会議が、「オーバーシュート(爆発的患者急増)を起こしかねない」とし、“密閉”“密集”“密接”の3条件が同時に重なる場を避けるよう、不要不急の外出自粛要請がなされました。また、多くのイベントの開催が自粛され、損保各社でも新入社員集合研修の中止や人事異動時期の延期、在宅勤務の奨励など、感染予防対策が強化され、また関連労組・団体においても、各種会議や行動を延期・中止としている状況となりました。
 こうした状況を受けて3月25日に開催した第6回拡大常任中央執行委員会において、「事態が終息する時期は見通せない」「春闘スケジュール上、さらなる延期は困難である」「全国大会を開催する場合に安全性を確保しきれない」ものと判断し、引き続き、組合員の健康と生命を守る観点から、4月15日に延期していた第81回定期全国大会の開催中止を決定しました。
 そのうえで、組合規約に則り全国大会に準ずる形で4月15日に中央闘争委員会を開催し、各支部・独立分会にて決定した春闘方針への支持・不支持を集約、その過半数をもって方針を確立することとしました。あわせて、各支部・独立分会の春闘要求内容の承認、要求書提出日(4月16日)、全損保スト権投票期間(4月17日〜30日)、自主交渉打切日(5月14日)などの春闘スケジュールについても、中央闘争委員会で確認することとしました。

 こうして4月15日に中央執行委員18名中11名が参加して開催した第9回中央闘争委員会では、春闘方針および春闘スケジュールが全会一致で確認されるとともに、各支部・独立分会の要求内容が統一基準に照らして適正なものであることを確認し、春闘宣言を採択して閉会しました。
 この中央闘争委員会で確立した春闘方針に従い、各支部・独立分会は4月16日に一斉に要求書を提出しています。

 「新型コロナウイルス感染症」の拡大は、終息する時期が見通せず、全世界の経済が世界恐慌以来最悪、戦後最大の危機、そして人の命と健康、生活と雇用が危機にさらされる事態となっています。そして、損保の職場でも、感染防止対策として「3密を避ける」「必要最小限の出社」が徹底され、「人が集まる」とりくみが制限されており、要求実現に欠かすことのできない、“意思結集”“団結”が困難な状況ともなっています。しかし、こうした状況においても、損保に働くものには、その社会的な役割発揮と頑張りが求められていることから、職場の切実な実態とともに、春闘への思いと要求実現を求める声はますます強くなっています。
 全損保は、直面する情勢に怯むことなく、もたらされる事態を精緻に見定め、知恵と工夫を凝らしながらたたかいを構築し、「賃金水準の引き上げ」をはじめとする私たちの切実な要求実現にむけて、各級機関が先頭に立って、組合員一人ひとり意識をより強く高く結集して、「70年の歩みをとめず、職場からたたかい期待と要求をかなえる」2020年春闘を全力でたたかっていきます。


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