「人が集まって語り合うこと」の
大切さを忘れず団結を強化し、
物価高をこえる大幅賃上げをかちとり
生活改善をはかる春闘に
2026年春闘方針を全員一致で確立
全損保第93回定期全国大会を開催
大幅賃上げをめざして団結ガンバロー
大幅賃上げをめざして団結ガンバロー


 3月11日、全損保第93回定期全国大会を東京(スタンダード会議室新宿ガーデン店)において開催しました。

議長の平田代議員(損保ジャパン支部) 開会あいさつの実方副委員長
議長の平田代議員
(損保ジャパン支部)
開会あいさつの
実方副委員長
 大会は、実方副委員長の開会のあいさつにはじまり、平田代議員(損保ジャパン支部)を議長に選出した後、来賓として国民春闘共闘の黒澤事務局長(全労連事務局長)、全国金融共闘の伴幹事(金融労連中央執行委員)、友好労組である損保料率機構労組の安永委員長、大同労組の中村委員長からそれぞれ挨拶を受けました。
 その後、禹書記長が一般経過報告と一般会計収支中間報告、中島財政部長が監査報告を行い、メッセージを紹介した後、浦上委員長が議案第1号「2026年春闘方針」を提案しました。

2026年春闘方針を提案する浦上委員長
2026年春闘方針を
提案する
浦上委員長

 提案では、15年経った東日本大震災やその後に起こった大規模災害について、いまなお避難生活を余儀なくされている被災者、被災地の現状にふれ、あらためて政治や経済が被災地の方々が安心して暮らせるための生活の復興、地域の復興へ果たす役割の重要性とともに、全国各地で起こる大規模災害で被災者の暮らしや街の復興を下支えしたという損保の担った役割の重要性を強調しました。
 そのうえで、ウクライナ危機や中東での戦闘に加え、トランプ大統領のベネズエラへの武力攻撃、アメリカとイスラエルによるイランへの武力攻撃などによって、物資の輸送が滞り、穀物やエネルギーの供給不足による物価の高止まりと景気後退の懸念、各国の金利政策や力づくに自国第一を押し進めるトランプ大統領の政策など地政学的リスクの高まりによって先行きが混沌とする世界経済について説明しました。
 日本については、10月から12月期で経常利益の合計が30兆円となるなど大企業の業績が引続き好調となっている状況を説明したうえで、「大企業が得ている巨額の利益が物価高に苦しむ国民の生活改善や雇用の拡大には回っていない」とし、大企業の内部留保が過去最高を更新するなかで、長期化する物価高が家計を直撃し、4年連続で下がり続ける実質賃金と停滞する個人消費の状況、中小企業の倒産件数が急増するなど国民・労働者の雇用が脅かされ、かつてない将来不安が広がる状況を明らかにしました。
 そのうえで、「国民が求めているのは、安心して暮らせるための経済政策であり、『誰もが景気が良くなった』と実感できる経済政策への転換です」と強調しました。そして、物価高に苦しむ国民の不安の解消を後回しに、自身の高支持率を背景に“大義なき”解散・総選挙に突き進んだ高市政権について、「防衛費のGDP2%を2年前倒しで達成し、労働時間の規制緩和を目論み、強硬な国会運営など、大変危険な状況となっている」と政権の姿勢を批判しました。また、世界各地で戦争が勃発するなかで、殺傷兵器の輸出解禁を検討し、核兵器禁止条約への参加を拒み続ける日本政府の姿勢や改憲動向の強まりなど、平和と民主主義を破壊する動きが強まっている状況について、その危険感を指摘しました。
 こうしたなか、政府の「賃上げ」要請を受けた経団連が「ベースアップを賃金交渉のスタンダードに位置づける」とし、大企業を中心に賃上げの表明が相次いでいることを紹介したうえで、「マスコミ報道に労働組合が惑わされず、春闘での賃上げは労働組合が要求しかちとるものだということを忘れてはいけない」と訴えました。
 損保情勢では、今年度に入っても好調な大手グループの動向について、「9月の中間決算では、大手3グループの連結純利益合計が2年連続で過去最高益を更新しているが、その利益のほとんどが政策保有株式の売却益となっており課題を抱えている」と指摘しました。そして、リスクを抱えて停滞する経済情勢のなか、人口減少や自動運転技術の進展による既存市場の縮小、ビジネスモデルの変化やデジタル化、一連の不祥事への対応など多岐にわたる課題が存在しているとし、「経営にはそのすべての対応に一層のスピードが求められていることから、事業の先行きに危機感を強めている」と強調し、そのもとで発表された三井住友海上とあいおいニッセイ同和の合併について説明しました。そして、金融庁の指導によって、これまでのマーケットシェアを重視した政策の見直しを迫られるなかでも、中小社も含めて職場に歪みをふりまきながら収益の拡大を求めており、各社の政策すべてが「収益力の強化」をめざしたものとなり、「合理化・効率化」、労働生産性を追求する動きが強まっていると指摘しました。また、こうした政策と「お客様第一」を掲げながら自社利益を最優先に消費者不在の姿勢、長年の商慣習などが一連の不祥事を引き起こしたとし、「今後の対応が『補償機能の発揮』という損保が本来持っている社会的役割を取り戻すことにつながるのかは不透明であり、産別の労働組合として、職場の声と実態から問題点を主張し、間違った方向に向かわせない役割を果たしていかなければならない」と強調しました。そして、こうした各社政策の歪みや矛盾がすべての損保労働者に押しつけられ、生活と労働条件を脅かし、働くものの誇りと働きがい、産業の社会的役割を喪失させていることを職場の実態から説明し、将来不安がさらに高まっている状況を訴えました。一方で、物価高で厳しい生活を強いられるなか、賃金水準の引上げに対する職場の期待と要求が例年以上に高まっているアンケート結果を紹介しました。
 こうした状況のもとでたたかう2026年春闘については、「集まって語り合う」ことの大切さを忘れず、職場の声や思いを土台として「すべての支部・独立分会が賃上げを柱とした要求に固執し、この労働組合に組合員が結集して自らの手で展望をきりひらく春闘にしていこう」と訴え、昨春闘に引続き要求水準を提示した統一基準案など春闘の具体的な方針を説明しました。

討論をまとめる石塚副委員長
討論をまとめる
石塚副委員長

 この提案を受けた議案審議では、計25名の中執、代議員、オブザーバーから活発な発言がありました。戦争が勃発している状況の中での平和の大切さ、一連の不祥事を象徴とした損保の社会的役割発揮とかけ離れた各社の政策や働かされ方の問題点、要員が圧倒的に不足し「歪み」がもたらされる職場の現実、働きがいの喪失や将来不安の高まりなど、職場に生じている疑問や問題意識が出されました。
 一方で、労働組合として最も大切にしなければならないのは「人が集まって語り合うこと」であり、そのことを忘れずに企業をこえた組合員のつながりの必要性、「物価高をこえて生活を改善する賃上げをめざす」といった大幅な賃上げをかちとる決意や構えが語られました。
 審議の最後に執行部を代表して石塚副委員長が討論のまとめをおこない、2026年春闘方針は全員一致で確立されました。

退任のあいさつをする小塚常任中執 禹書記長が閉会あいさつ
退任のあいさつをする
小塚常任中執

禹書記長が
閉会あいさつ

 審議終了後、春闘宣言が採択され、役員報奨をおこなった後、禹書記長の閉会挨拶・団結ガンバローで全国大会を締めくくりました。
 なお、議案第2号および第3号は、代議員の直接無記名投票により圧倒的多数の賛成で可決しました。

 この全国大会で確立した春闘方針に従い、各支部・独立分会は3月12日一斉に要求書を提出し、「生活改善をめざし、大幅賃上げ実現にむけたたかう」全損保の2026年春闘が本格的に始まりました。




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