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春の本部オルグを東京で開催

「賃上げを礎に 職場の歪みを正し、
生活を立て直す」2025年春闘

会場、オンラインで46名が参加
会場、オンラインで46名が参加


 2月19日、東京で2025年春闘本部オルグを開催しました。今回もこれまで同様、地方の組合員もリモートで視聴することも呼びかけ、会場29人、オンライン17人の合計12支部・独立分会から46人が参加しました。

 オルグは久保田常任中執(組対部長)がオルガナイザーを務め、すでに職場に提案している春闘方針について、「第91回定期全国大会議案」の内容にもとづいて、直近の情勢を補足しながら、とりまく情勢とともに春闘方針の説明を行いました。オルグの中で久保田常任は、収束が見通せないウクライナ危機や中東での戦禍、世界的な物価高の長期化、トランプ政権がすすめる政策の動向などによる不透明な世界経済の様相。日本では、歴史的な円安とインバウンドの増加により大企業を中心に業績は顕著で内部留保も550兆円を超えて増え続ける一方で、労働分配率が低下し続け、長期化する物価高も相まってすすむ実質賃金の低下による将来不安が個人消費を冷え込ませている経済政策、国民の期待に応えず、防衛費の増額や「政治とカネ」の問題など、国民軽視ですすめる政治の問題点、平和と民主主義を破壊する動向とともに、政府、財界がともに賃上げの必要性を強調する春闘情勢を説明しました。
 損保の状況については、政策保有株式の売却が利益を大きく押し上げ通期の純利益見通しを上方修正する一方で、支払い保険金単価の上昇によって本業の業績が停滞する決算状況を説明したうえで、既存市場の縮小や自然災害の発生懸念、ウクライナ危機や悪化する中東情勢による経済停滞、長期化する物価高の動向、より一層スピードが求められるデジタル化への対応などの課題を抱え、「企業規模の大小を問わず、経営の危機感はさらに強まっている」と指摘しました。こうした危機感が大手社におけるマーケットシェアの競い合いや、海外事業、新規事業領域の推進による収益拡大をめざす動きにつながり、「合理化・効率化」、労働生産性を追求することで損保の社会的役割が歪められ、働くものの誇りと働きがいの喪失を生んでいる職場状況を具体的に説明しました。また、こうした政策や経営姿勢が、「保険料の事前調整」をはじめとした諸問題となって表れているとし、「損保産業の社会的信頼が失われている今、損害保険の社会公共性に照らして問題の本質を洗い出し、課題解決をはかることで健全な産業として社会からの信頼を取り戻す必要がある」と強調しました。
 こうした情勢のもとで迎える2025年春闘に向けては、全損保が70年を超えて築いてきた成果と到達点の土台にとりくむこと、「集まって話し合う」ことの重要性を強調し、「労働に見合っていない賃金を引上げ、生活を改善するとともに、損保に働く者の誇りと働きがいを取り戻すために春闘をたたかうことが求められている」とし、統一基準(案)、たたかいのスケジュールを説明しました。
 最後に、「組合で役割を持って奮闘している仲間に対して、独りで抱え込まず、仲間を信じて相談し、自由闊達に語り合える活動の場を維持していって欲しい」と呼びかけました。

 参加者からは、職場の実態、不安や疑問が語られ、「集まって話し合う」ことの大切さがあらためて認識され、これから始まる春闘を、賃上げによって生活を改善し、職場や産業を健全にするたたかいにする意思統一がはかられ終了しました。

 2025年春闘は、「賃上げを礎に 職場の歪みを正し 生活を立て直す」をスローガンに、いま最も求められる要求と課題を掲げ、地域で仲間が集まる場もつくりながら、一人ひとりの思いにたって、職場からたたかっていきます。

参加者の感想より
オルガナイザーの言葉どおり、組合とは組合員を直接ヘルプする機関というよりは、悲しいかな息苦しさが増す職場でヘルプを求めている組合員が、まずは胸襟を開ける場であるということ、それこそが今一番求められている姿ではないかと思います。
話の中で効率化(会社側が進めている)が、「お客様にとっても、働いている自分たちにも、効率化になっているのか疑問に思う」と言っていたことに納得!!会社側からのデジタル化等に必死についていっているが、全く効率化になっていないと思うことが多いし、営業職なのに事務の時間が永遠で終わりない状態になっている。損保情勢が良くないので仕事がとてもやりづらい。「悩んだら相談してください」と聞いて、そうだったと思いました。
いずれの支部も「人を減らし、賃金が上がらず、仕事は増える」これに尽きるのではないか?経営の生産性向上の理屈のために、社員の負担が増えている。物価も上がり生活にも支障がある。賃上げは不可欠である。
企業の垣根をこえた全損保の仲間たちと統一基準、統一闘争で私たちの声を2025年春闘で経営にぶつけたいと思いました。
業界が様変わりしようとしており、「損保とは何か」の原点をみつめ、誇りとやりがいある損保産業を築いていく、その役割を組合が担っていくことが重要だと感じた。


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