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要求討議のスタートに位置づけ 賃金討論集会を開催 2023年春闘構築にむけて 情勢認識を深め意思統一 |
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集会には、リモートでの参加者も含めて、全損保各組織の賃金対策部を中心に友好労組である大同火災労組、損保料率機構労組の代表者33名が参加しました。 梶谷本部賃対部副部長(日新支部)の進行で始まった集会は、まず「『賃上げと労働組合』〜米国労働運動の今にもふれて〜」と題し、国民春闘共闘委員会・全労連 事務局長の黒澤幸一さんから講演を受けました。
今春闘をめぐる情勢として、賃金が伸びず物価が高騰し生活が厳しい労働者の実態、462万人いるフリーランスも含めて40%を超える労働者が非正規雇用となりコロナ禍で雇用の調整弁とされている実態、一方で企業の申告所得が過去最高の80兆円に迫り内部留保が500兆円を超えている実態を様々な経済指標を示して紹介しました。また、日本だけが賃金が上がらないことについて、「新自由主義のもとで労働組合の弱体化、団結の阻害、“労使対等の原則”の形骸化がすすみ、春闘が破壊されてきたことが要因となっている」とし、たたかう労働組合のバージョンアップの必要性を強調しました。 そして、「誰でもどこでも時給1,500円以上、月225,000円以上」(最低賃金の引き上げ)、「物価上昇分+月250,000円以上」(賃上げ要求)を土台とする「23国民春闘方針」を説明したうえで、“呪いのことば”(うちの会社は儲かっていないから要求してもムリ。会社がつぶれては元も子もない。コロナだからいまは仕方ない)を説明し、「こうした組合役員や組合員の意識をどれだけ乗り越えられるかが今春闘の鍵になる」としました。 また、コロナ禍で厳しい状況におかれているケア労働者の一時金引き下げに対し、労働組合の組織力をフル活用して引き下げをくい止めた岩手医大教職員組合のたたかい、労働組合の了解なく限定正社員制度を導入したことに対し労働委員会を活用して正社員と同等の労働条件を勝ち取った全労連・全国一般PCU分会のたたかいを紹介しました。 最後に、要求討議をスタートする全損保に対し、「賃金が上がらない理由は様々あるが、それを跳ね返せるのは労働組合が仲間を増やして成功体験を積み上げていくしかない。徹底した論議で組合員の切実で緊急な要求を固め、専従者や機関役員だけが交渉や運動するのではなく、労働者個々人が自らの要求としてたたかって欲しい」とエールを送りました。 講演後の質疑では、若い人が先頭に立っているアメリアの労働運動、組合役員の役割の重要性などについても認識を深めました。
2023年春闘構築に向けては、「損保の中間決算では、台風の支払いなどで保険引受利益は赤字となっているが、通期では安定的な黒字を確保する見通しとなっている。そうしたなかでも経営は、事業環境の不透明さ厳しさを言い立て、労働生産性の追求を強調し、春闘において厳しい出方が想定されている。一方で、組合員の生活は物価高騰などで厳しくなっており、不満や不安の強まり要求は大きくなっており、経営の厳しい出方と強い要求がぶつかり合う春闘となる。後ほどの分散会ではこれまでの到達点や教訓を確認し合い、全損保統一闘争への認識一致をはかって欲しい」と積極的な討論を呼びかけました。 引き続き、共栄支部、楽天損保支部、Chubb Japan支部から、2022年春闘の経過と到達点、12月臨給闘争、65歳以降の雇用確保、2023年春闘にむけた課題や職場状況、その背景にある経営政策が報告されました。
その後、2班に分かれて分散会が行なわれました。分散会では、講演を受けての感想と全体情勢に対する意見を出し合ったうえで、各社の経営政策や職場における問題点、これまでの春闘や各種制度改定におけるとりくみなどに関し、率直に意見や悩みが出され、情報の共有がはかられました。
分散会終了後、まとめの全体会が行なわれ、友好労組からあいさつを受けました。 最後に、藤野本部賃対部副部長(楽天損保支部)が閉会のあいさつに立ち、「講演、本部賃対部提起、各支部報告、分散会論議で、情勢認識や職場の課題が共有され、要求討議の大切さがあらためて確認された。講演であった『サービス提供モデル』になってはいないかを点検し、しっかりとした要求づくりをしていく必要性を認識し合えた。本日学んだ内容を機関役員が持ち帰り組合員に伝え、一人ひとりが確信の持てる要求づくりとなるよう奮闘していこう」と2023年春闘討議のスタートを呼びかけ賃金討論集会を閉会しました。 |
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