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全損保らしく、働く仲間の声と思いから すべての運動をすすめよう ― 2022年度運動方針を確立 ― 第84回定期全国大会を開催 |
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大会は、新型コロナウイルスの感染防止対策を十分おこなったうえで、議長に米沢谷君(日動外勤)を選任した後、全労連副議長の清岡弘一氏、全国金融共闘事務局長・全証労協議長の金子正史氏、保険共済労組懇談会を代表して生保労連中央副執行委員長の中島麻紀子氏、友好労組から損害保険料率算出機構労働組合委員長の鈴木勝博氏、大同火災海上労働組合委員長の宇久朝貴氏はリモートで、それぞれ来賓のあいさつを受け、一般経過報告・採決をおこなった後、議案審議に入りました。
世界中でワクチン接種がすすむ一方で、デルタ株など変異種の出現により、収束のめどがたたず、各国での厳しい人流制限によっておもうように経済回復がすすまない状況が続き、先進国と新興国・発展途上国での格差拡大と貧困がもたらされている現実を指摘しました。 日本では、ワクチン接種の普及が遅れ、緊急事態宣言などが繰り返し発出・延長されるなかでも、感染拡大が収まらず、個人消費停滞の長期化、中小企業・小規模事業者の経営悪化などによって、コロナ関連倒産の増加と労働者の雇用や賃金に大きな影響が出ていることを各種指標から説明しました。一方で、アメリカ・中国の景気回復を受けて業績が急回復する大規模製造業と、人流の制限で引き続き業績が低迷する非製造業の対比を示し、「業種間で業績回復にばらつきが増し、大企業と中小企業の格差はますます広がっている」と問題指摘したうえで、「優先すべきはワクチン接種の普及で国民の不安を払拭することであり、そのうえで大企業本位の経済政策ではなく適切な財政出動で国民の生活を救い、少しずつでも景気の回復が実感できるような人間を大切にする経済政策が求められている」と訴えました。そして、経済回復を優先させコロナ対策で後手に回り、財界・アメリカの要望を優先し、国会・国民を軽視して乱暴にすすめる前安倍政権から続く政治姿勢を指摘し、急ピッチに深まる改憲の動向など、平和と民主主義を破壊する動きが強まっていることを訴えました。一方で、多くの市民が「反対」の声をあげ行動が広がっていることを紹介し、「こうした動きは、いまを変える歴史的な変化が現実のものとなっていることの表れ」とし、自らの声と力を強めていく必要性を強調しました。 損保情勢では、大規模自然災害による火災保険を中心に保険収支が悪化し、加えて新型コロナウイルスの感染拡大による長期化する経済停滞の影響を受けて、事業環境の先行きがさらに不透明となっていることから、損保経営の危機感が増しているとしたうえで、顧客囲い込みによるマーケットシェアの競い合い、業務の効率化によって労働生産性を追求する大手経営の姿勢と施策にふれ、「中小社も競争に否応なく巻き込まれ、損保各社の政策すべてが収益力の強化をめざしたものとなっている」としました。また、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための働き方の急変では、人間関係やコミュニケーションが不足し、働く仲間が精神的に不安を抱えながら業務をおこなっているとし、「今後、経営が労働生産性を高めるためにこうした働き方を推進していくことが想定されている。私たちは、会社責任で働きやすい環境整備を求めていくことはもちろん、不安を抱える組合員の声を大切にとりくんでいく必要がある」と訴えました。 2021年度の運動については、「コロナの感染拡大は、『つどい』など、これまで最も大切にしてきた『直に人が集まって語り合う』場を通じた運動を困難にさせた」としたうえで、集まること、話し合うことの大切さが様々な場で出されたことを紹介し、「『人が集まって語り合い、励まし合う』ことを運動の柱に置いてきた全損保の存在意義と役割の重要性を再認識できた1年だった」と振り返りました。 最後に、リモートで開催した「TSUNAGARUサマージャンボリー」の成果を紹介し、「こうした工夫を次年度はさらにすすめることで全損保の運動が広がる展望を感じる。『直に組合員が集まる』ことの大切さを忘れずに、運動を前進させていこう」と運動の前進を呼びかけました。
討論のまとめを及川書記長がおこなった後、2022年度運動方針以下すべての議案を全会一致で確立し、「秋のたたかいを意気高くすすめる決議」、大会スローガンの採択、新年度役員を選出し、新たな年度の運動をスタートしました。 |
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