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全損保第80回定期全国大会開催 2020年度運動方針を確立 70周年を迎えるこの労働組合を確信に すべての運動を前進させよう |
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大会は、議長に米沢谷君(日動外勤)を選任した後、全労連事務局長の野村幸裕氏、全国金融共闘事務局長・全証労協事務局長の金子正史氏、保険共済労組懇談会を代表して生保労連中央副執行委員長の米田稔氏、友好労組から損害保険料率算出機構労働組合委員長の早田康剛氏、大同火災海上労働組合委員長の比嘉順一氏から来賓のあいさつを受け、一般経過報告・採決を行った後、議案審議に入りました。 いまを変える歴史的な変化が 2020年度運動方針の提案は、中央執行委員会を代表して浦上委員長が行いました。冒頭、豪雨や地震などの災害で被害にあわれた方々へお見舞いを述べ、速やかな保険金支払いのために損保従業員の懸命な役割発揮に対し敬意を表しました。その一方で、支払い自体が競争となり、働くものの労働条件が悪化していることに懸念が示されました。提案では、解決が見通せない米中の“貿易戦争”などによって減速する世界経済の状況を説明し、多岐にわたる課題がその先行きをますます不透明なものにしていると強調しました。6年半におよぶ「アベノミクス」の成果が強調される日本経済については、賃金が思うように上がらず、国民の先行き不安が消費を冷え込ませている一方で、大企業の内部留保が463兆円を超えて膨らみ続けている状況を各種指標で説明し、「私たちが求める国民・労働者が安心して暮らせる経済政策とは言えない」と指摘しました。そして、財界・アメリカの要望を優先し、国会内での「数の力」を使って、国民の声を軽視して乱暴にすすめる安倍政権の強行的な姿勢を指摘したうえで、毎年増加し続ける防衛費や国民に不安や被害をもたらす各種成長戦略、安保関連法の具体化による自衛隊への新任務の付与、急ピッチに深まる改憲の動向など、平和と民主主義を破壊する動きが強まっていることを説明しました。一方で、多くの市民が「反対」の声をあげ行動が広がっていることを紹介し、「こうした動きは、いまを変える歴史的な変化が現実のものとなっていることの表れ」とし、自らの声と力を強めていく必要性を強調しました。 収益力の強化がもたらす被害 損保情勢では、昨年から相次ぐ台風や集中豪雨など大規模自然災害によって保険金支払いが急増し保険本業における収支が悪化している状況、国内における顧客囲い込みによるマーケットシェア競争の激化、AIなどを活用した業務の効率化による労働生産性の追求など大手経営の姿勢と施策にふれ、「圧倒的な寡占化となっている日本の損保市場のなかで、中小社も競争に否応なく巻き込まれ、損保各社の政策すべてが収益力の強化をめざしたものとなっている」とし、外資系損保で生じている退職勧奨の実態、要員が不足するなかですすめられ労働実態を悪化させている各社の災害対応の問題点を説明しました。こうした政策が今後も乱暴にすすめられていけば、補償機能という損保の社会的役割が失われ、働くものの誇りと働きがいを奪い、損保労働者への犠牲転嫁とともに、消費者へも被害を与えるとし、「こうした事態を払拭し改善することができるのは、日々疑問を持ちながら働いている損保労働者の声である」として、職場の仲間が疑問を声に出し、労働組合がその声を土台に主張していくことが、産業、企業、職場を健全にさせていく唯一の道であることを訴えました。 企業の枠をこえて そのうえで、「一人一言」をはじめとした損保に働く仲間の声をすえ、「運動、組織、財政の見直し」の到達点を土台に、各支部・独立分会が支え合いながら産業別単一組織の良さと機能、これまで果たしてきた役割と築いてきた到達点を後退させず運動をすすめてきた1年を振り返り、その成果を強調しました。そして、一昨年からすすめてきた全損保結成70周年記念事業の経過を説明し、70周年記念誌「たたかいとる力を高めるために企業の枠をこえて」を秋のたたかいで活用した運動として、「全損保が経験してきた70年のたたかいと運動、今後の展望を組合員に実感してもらえるような生きた教材となることを願っている」と思いを述べました。 最後に、「長い歴史のなかで培ってきた全損保の良さや成果、到達点、教訓を組合員へいかに伝えていくのかを考えながら、『人を大切にする労働組合』として、この国、産業、職場、平和と民主主義を守るために、『人が集まって語り合う』ことを実践し、70周年記念スローガン『仲間の声と期待を力に全損保らしく歩みつづける』のもと、多くの仲間がいっそう団結し、働くものの立場から、『生活と雇用、労働条件を守る』という原点にたちきって運動をすすめていこう」と呼びかけました。 結成70周年を記念して 土田高三郎さん(全損保第5代中央執行委員長)からあいさつ
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