6・10 外勤部学習会を開催 −57名が参加−

“外勤・直販制度と代理店制度の違いとは”
〜私たちが働く制度の良さを認識しあおう〜

制度の良さを認識しあった外勤部学習会
制度の良さを認識しあった外勤部学習会


 6月10日(土)、全損保外勤部は、「私たちが働く制度の良さを認識し合おう」をテーマに学習会を開催し、各外勤関連4支部から57名が参加しました。
 今回の学習会では、「外勤・直販制度と代理店制度の違い」と題した提起と代理店主からの実態報告を受け、改善すべき点などを分散会で意見交換し、自らが働く制度である「外勤・直販制度」の良さをあらためて認識しあうとともに、課題を解決していくためにも、「正社員で募集する」という同じ立場で働く仲間として情報共有できる全損保外勤部に結集することが大切であることを確認しあうことを目的に開催しました。

全体司会の黒沢さん(共栄支部)
全体司会の黒沢さん
(共栄支部)


 まず、全損保浦上委員長が、「正社員で募集をおこなうという立場……外勤・直販制度と代理店制度の違い」と題し、提起をおこないました。浦上委員長は、最初に、「『保険を募集する』という業務に関しては、外勤・直販制度も代理店制度も大きな差は見当たらない。しかし、働く身分や環境、改悪に対する歯止めなど、様々な面で外勤・直販社員は守られている」とその身分や立場の優位性を強調しました。そのうえで、制度の比較表を示し、○正社員という立場の安定性、○社員としての賃金制度の良さ、○外勤・直販社員の立場の優位性、を題材に外勤・直販制度と代理店制度の違いを具体的に説明しました。そして、こうした両制度の違いを損保経営はどう見ているのかについて、「経営は、外勤・直販社員を、正社員としてのロイヤリティーの高さ、会社政策を浸透させやすいことを利点と捉えて制度の維持・発展をはかってきた。一方で、代理店に比べて募集費がかさむことから、『経済合理性』の観点からその収益力に問題意識を持っている」とし、その表れが、東京海上日動社がおこなおうとした「外勤社員制度廃止」であり、富士火災社がすすめている「資格維持基準の改悪」であると説明しました。最後に、こうした経営の問題意識に抗し、外勤・直販制度を守っていくためには、「労働組合を組織している力に確信を持ち、全損保の中で『同じ募集に従事する正社員』として集まり、情報や状況の共有ができ、互いに支え合える外勤部へ結集することが最も重要になっている」と全損保外勤部への結集を呼びかけました。
 次に、外勤社員出身で、現在法人代理店を経営しているAさんから、代理店経営の立場で実態の報告を受けました。Aさんは、「代理店とは保険の販売会社であり、販売した結果の売上が一番大事」としたうえで、自らが仕事に求めていることとして、「経済的安定」、「同じ仕事をするなら楽しく仕事をしたい」、「その仕事はできれば人の役に立ちたい」の3点をあげ、そのことを日々考えながら仕事をしていると紹介しました。その後、社員から個人代理店、法人代理店へ移行するにあたっての苦労や、現在の経営状況と将来への課題、保険会社との関係などを、パワーポイントを使って詳しく説明しました。また、代理店にとって事務の効率化と質の向上が重要なファクターであるとし、「その改善をはかるためには『知識の習得』が最も重要なファクターであり、保険会社への問い合わせを極力しないようにしている」と強調しました。最後に、「代理店は売上がないと何もできず、その売上をあげたうえで何をするのか迷いながら決断し、その決断の責任は代理店自身であり、保険会社への発言権もない」と委託契約である立場を説明したうえで、「みなさんは社員であり、交渉相手も立場の違いはあれ同じ社員同士として話ができるという良さを持っている。今後、保険募集人はAI(人工知能)が代われる仕事とされており、社員として募集するみなさんが将来の募集人のあり方について論議してもらえることを期待したい」と外勤・直販へエールを送りました。

率直に意見交換した分散会
率直に意見交換した分散会


 その後、参加者が5つの班に分かれて分散会をおこないました。分散会では、○提起、代理店からの報告を受けての感想や、その違いと自らの制度の良さ、○制度の問題点や改善点、○課題の共有と問題点を解消するためには、という論点で率直な意見交換がおこなわれました。各参加者とも、日頃感じている矛盾や問題意識を交換しあい、情報を共有しあいました。
会議のまとめをおこなう田中外勤部長
会議のまとめをおこなう田中外勤部長


 そして、あらためて外勤・直販制度の良さを認識しあい、同じ募集者であり、同じ全損保の組合員であることを共通項として、今後も外勤部へ結集することの大切さを確認しあいました。
 分散会を受けて、各分散会論議の報告をおこなった後、田中外勤部長が「今日の学習会を通じて、代理店制度との違いを理解し、外勤・直販制度の良さが確認されたと思う。この良い制度を守っていくためにも、労働組合の場は大事になっている。全損保外勤部は、同じ立場で集まれる場であり、これからも外勤部へ結集していこう」と会議のまとめをおこない、終了しました。

詳しくは全損保外勤部機関紙「あおぞら」No.2参照



参加者の感想から
全損保の学習会は、他社の制度との違いと良い点、問題点などが分かってきます。何度か参加させていただいて少しだけ自分の立場や、仕事に対する考え方が変わってきたように思います。
制度の一覧表はとても分かりやすかったです。今後、代理店に移行したいという方に判断材料として提供していきたいです。また、Aさんが経営理念を行動の基準にしていらっしゃるという言葉に共感しました。
代理店からの報告は、現状の厳しさでした。私たち直販は恵まれた環境の下、仕事をさせてもらっているんだなとあらためて考えさせられました。今ある環境を大切にしなければならないと思いました。
代理店をいつもうらやましいなと思っていました。しかし、私の思い違いでしたね。会社に守られて仕事をしていることをあらためて感謝しなければいけないこと、組合へも不満があり距離をおいている自分を反省しました。他の方たちにももっと聞いて欲しいし、そういう場所も作って欲しいですね。参加して良かったです。
初参加でしたので、直販制度についていろいろ勉強になりました。直販制度の歩んだ歴史があって残ってきたもので、今でも色濃く残っている良い会社だと気づきました。直販制度をこのまま残すよう、労働組合などの活動を通して自分自身も考えて行動していこうと思います。
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