全国金融共闘による金融庁への要請

職場の実態を直視した金融行政を求める

要請をおこなう全国金融共闘の代表11名
要請をおこなう全国金融共闘の代表11名


 11月13日(金)10時より全国金融共闘の代表11名(全損保3名、金融労連4名、全証労協2名、東京金融共闘2名)による金融庁要請をおこないました。

 代表団は、要請書に沿ってこれまでの「自由化」規制緩和による弊害を十分検証し、国民・利用者に対する社会的役割を果たせる金融とするように政策を転換することを求めました。また、「顧客ニーズに応える経営」を求める金融庁の監督指針に反し、各金融機関が進める「収益第一主義」による経営政策が顧客や従業員にもたらしている被害を訴えました。
 対応した金融庁の職員からは、「あくまで顧客の求めに応じて経済発展に資することを前提として、適正な業務運営がなされているかについて各金融機関への監督・指導をおこなっている」と、監督指針に沿って見解を示しました。

 その後、武生信金における不正融資疑惑に絡んだ職員2名の不当解雇事件について、当該労組の代表から団体交渉での経営の不誠実な姿勢を説明し、その上で「解雇撤回、職場復帰となるよう金融庁として早急に指導し、形のみえる答えをもらいたい」と訴えました。
 これに対し、担当官から「係争中であり関与することはできないが、取引先にも心配をかけていることは承知しており、早い解決を望んでいる。要請については金庫に伝える」と答えています。
 また全損保の代表からは、収益第一で進められる経営政策の問題点と職場実態を説明し、「金融庁が標榜する『顧客ニーズ』に則した業務運営となるよう、職場の実態をきちんと見て監督行政をおこなってもらいたい」と申し入れました。

 最後に、「金融で働く仲間の声が金融でおこっていることを表している。今後、金融政策を進めるにあたっては、その声に耳を傾けることがもっとも重要であり、本日伝えた実態についてきちんと受け止め、政策を検討していくにあたっていかすよう求める」と、金融に働く者の意見を政策に反映することを強く求めました。
 これに対し金融庁側は、「本日いただいた意見や問題意識を今後の政策検討にいかしていきたい」との受け止めを示しました。

 ⇒ 要請書


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