国民生活破壊の金融から
地域経済とくらしを守る金融へ


4・17金融共闘統一行動

昼の財務省前宣伝行動は公務、地域の仲間とともに
昼の財務省前宣伝行動は公務、地域の仲間とともに


 4月17日、金融共闘統一行動(国民生活破壊の金融政策をやめさせ、地域経済と暮らし、雇用を守る4・17統一行動)がおこなわれました。当日は、国公労連などを中心とした第31回財務・金融共同行動とも連携し、昼の財務省前宣伝行動は共催としてとりくみました。

国民が幸せになれる経済を支える金融の社会的役割を発揮させよう

各産業の情報を共有した全体集会
各産業の情報を共有した全体集会

 行動は早朝の財務省前宣伝行動からスタート。全国金融共闘が作成したビラを手渡し、国民の生活を支える、真に国民本位の金融行政への転換を訴えました。
 10時15分からはスタンダード会議室虎ノ門で全体集会がおこなわれました。主催者を代表して全国金融共闘の浦上議長(全損保委員長)は、日本の金融行政が金融自身に成長産業として経済をリードすることを求め、「利用者利便」を強調しつつ、海外への進出やグループ再編を後押しする規制緩和を進めている金融行政の姿勢を指摘し、「金融労働者の団結を強め、働く者の権利を守るとともに、国民が幸せになれる経済となるよう、それを支えるための金融の社会的役割を発揮させていくことに全力をあげよう」と、金融労働者のさらなる団結を呼びかけました。
 つづいて、金融共闘に参加する各単産(金融労連、全証労協、全信保労連、全農協労連、全損保)の代表から、各産業の状況と職場実態、春闘、争議などについて報告と支援要請がおこなわれ、参加者全体で認識を共有し合いました。全損保からは、及川副書記長が損保の職場で起こっていることを中心に報告をおこなっています。
 集会のまとめを全国金融共闘の金子事務局長がおこない、各単産から報告されたことを受けて、中小企業では厳しい状況となっている春闘、農協解体攻撃の問題点などを指摘した上で、「これからも金融共闘に結集し、すべての職場から争議を無くし、健全な金融にしていくためにがんばろう」と金融共闘への結集を訴え、集会を終了しました。

公務の仲間とともに政策転換をアピール

 昼には31年目となる「財務・金融共同行動」との共催で財務省前宣伝行動を300名の参加でおこないました。国交労連、全国税、全税関をはじめとした公務の仲間、東京春闘共闘、郵政産業ユニオン、特殊法人労連、農民連、全印総連や千代田区労協、中央区労協など地域の仲間が集まり、国民・労働者を大切にする政策への転換を求め、代表者が次々にアピールしました。
 行動で主催者あいさつに立った全国金融共闘の浦上議長は、金融産業にはわが国の経済を健全なものに戻していくための役割発揮が求められているにも関わらず、金融行政は役割を軽視し、さらなる競争力強化のために規制緩和をおし進めようとしていると指摘。金融自由化以降の合理化によって職場の荒廃と働く者の将来不安が高まっている状況を説明し、安定した金融サービスを提供するためにも、これまでの金融「自由化」・規制緩和路線をあらため、社会的役割を発揮できる産業政策への転換を力強く訴え、今後も官民一体でたたかいをすすめ、国民が幸せになるための金融を実現するために奮闘する決意を述べました。

金融各労組の代表による金融庁への要請

金融庁へ要請する代表団
金融庁へ要請する代表団

 午後からは各組織の代表16名(全損保からは浦上委員長、佐藤副委員長、山本副委員長、及川副書記長が参加)による金融庁要請をおこないました。代表団は、要請書に沿ってこれまでの「自由化」規制緩和による弊害を十分検証し、国民・利用者に対する社会的役割を果たせる金融とするように政策を転換することを求めました。対応した金融庁の職員からは、「あくまで消費者の利便性が向上することを前提に、顧客のためのサービスを各金融機関が発揮できるように適正に監督をしていく。その上で、規制については都度検討していくこととなる」と、金融規制のあり方についての考え方を示しました。その後、武生信金の不正融資事件で、その事実を内部告発しようとした職員への懲戒解雇処分に対し、金融行政が持つ責任を十分果たし速やかに対応することを強く求め、当該組合の代表も含めて金融庁の姿勢を厳しく追求しました。また、4月10日に全損保、金融労連、国公労連などによる近畿財務局要請の中で、「自動車保険の等級制度改定」による顧客への影響について指摘したことに対しては、「近畿財務局からは要請のあったことは伝えられている」と述べるに止まっています。
 最後に、「金融で働く仲間の声が金融でおこっていることを表している。今後、金融政策を進めるにあたっては、その声に耳を傾けることがもっとも重要であり、職場の実態を十分認識した上で、政策を検討するよう要請する」と、金融に働く者の意見を政策に反映することを強く求めました。



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