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「賃金改善」をめざす春闘方針を 全員一致で確立 全損保第94回中央委員会を開催 |
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3月11日、第94回全損保中央員会を東京(エデュカス東京)において開催しました。来賓として国民春闘共闘事務局長の井上さん、全国金融共闘事務局長の金子さん、友好労組である大同労組委員長の島袋さん、損保料率機構労組委員長の中田さんが参加しました。議長は、松場さん(朝日支部)、井出さん(東京地協)がつとめました。 委員会は、西田常任中執(賃対部長)の開会のあいさつにはじまり、来賓のあいさつ、荒木書記長が一般経過報告、及川財政部長が一般会計収支中間報告、澤田会計幹事が監査報告を行い、大同損調労組、自賠責損調労組からのメッセージ代読の後、浦上委員長が議案第1号「2015春闘方針」を提案しました。
提案では、「新たな危機」も懸念される世界経済の不透明さと、円安、株高局面によって大企業の業績が向上する日本では、生み出される「富」が一部大企業にのみ集中し、円安の副作用である物価上昇が中小零細企業の経営や家計に「重し」となっている状況を様々な角度から説明しました。そして、「大企業の内部留保は増え続け、労働者の平均賃金は減り続けており、労働者の賃金や雇用には良い影響は与えていない」と経済政策の問題点を指摘しました。また、政府の「賃上げ」要請により昨年に引き続き傘下企業へ賃上げを呼びかけている財界の姿勢についても、「適正な総額人件費管理の必要性」や「賃上げ=ベアといった単純なものではない」とし、労働組合側の要求水準に疑問を呈するなど、春闘への牽制を強めていることを指摘しました。その上で、安倍首相が狙う「世界で一番企業が活動しやすい国」にするために、あらゆる分野で規制緩和の検討を進めながら、TPP交渉、原発再稼働、安全保障戦略、憲法、労働法制などを変質・改悪していく動向を説明し、「『国民の信任を得た』として、財界・アメリカの要望を受け入れて進められる政治は、国民の暮らしを顧みず、平和と民主主義を危険にさらしている」と指摘しました。 一方で、「国民の声と行動が変化を生む」という「歴史転換点」にある時代の特徴にふれ、「これまで以上に視野広く政治の動きを注視し、国民の声や思いが重視され、平和と民主主義が守られる政治への転換を求めて、声を出し力を結集してたたかうことで、私たちの将来を手にしていこう」と訴えました。 さらに、このような情勢を背景に先行き不透明に深まる損保再編「合理化」情勢第二幕にふれ、「株価上昇や海外事業での収益拡大に加え、保険本業の収支改善も貢献し、各社は好決算が見込まれる。しかし、事業環境の厳しさは変わっておらず、経営の危機感は引き続き強まっている」と問題意識を述べました。そして、そのもとで進められる各グループ内の事業再編や事業費削減の具体化が、補償機能という産業の社会的役割を喪失させ、政策の矛盾や歪みにより、産業を健全に発展させていく原動力である損保に働くものの誇りと働きがいを奪っていることを職場の実態から説明し、将来不安がさらに高まっている状況を訴えました。その上で、「2015年春闘では、損保に働く仲間の誇りと働きがいを取り戻し、不安を少しでも解消するために、賃金改善を柱に、生活と労働を一歩でも改善することが求められている。この間のとりくみで手にした仲間の声や思い、実態を力に、労働組合に結集して職場から経営とたたかう」との位置付けのもと、春闘の具体的な方針を説明しました。
審議の最後に執行部を代表して荒木書記長がまとめを行い、2015年春闘方針が全員一致で確立されました。審議終了後、春闘宣言が採択され、佐藤副委員長の閉会挨拶・団結ガンバローで中央委員会を締めくくりました。
この中央委員会で確立した春闘方針に従い、各支部は3月12日に一斉に要求書を提出し、「確信と展望 職場からいまをただし、共感を広げたたかう」全損保の2015年春闘が本格的に始まります。 |
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