2015年春闘要求討議のスタートに
全損保賃金討論集会を開催


2015年春闘賃金討論集会を開催
2015年春闘賃金討論集会を開催


 11月22日、共栄火災本社会議室で賃金討論集会が開催されました。この集会は、例年、春闘のスタートにあたって、各支部・分会が抱える課題を意見交換し、春闘構築にむけた意思統一のために行われています。
 集会には、全損保各組織の賃金対策部を中心に友好労組である大同火災労組、損保料率機構労組の代表者も含め30名の組合役員が参加しました。

 及川本部副書記長の進行で始まった集会は、まず「2015年春闘を意気高くたたかうために」と題し、労働運動総合研究所の熊谷代表理事から講演を受けました。熊谷さんは、全労連の議長としての経験や、労働運動を研究している立場から2015年春闘にむけた全体情勢の見方と労働組合としてどう立ち向かうのかについて、資料を使いながら分かりやすく講演されました。

講演する熊谷氏(労働総研代表理事) 春闘のすすめ方を提起する西田賃対部長
講演する熊谷氏
(労働総研代表理事)

春闘のすすめ方を提起する
西田賃対部長

 講演では、大胆な金融緩和を進める安倍内閣の経済政策について、二期連続でマイナスとなったGDP、非正規労働者の増加、物価上昇を加味すると下がり続けている実質賃金の実態を説明し、「世界で一番企業が活動しやすい国」をめざした政策が国民・労働者に負の影響を与えている問題点を指摘しました。また、昨春闘の成果と教訓から明らかになったこととして、○「賃金は生活費を基本」、○「企業間の公正競争を担保する上でも、業界が一斉に賃金を引き上げる事の重要性」の2点をあげ、来る2015年春闘ではこの2点を意識した春闘構築が必要と訴えました。そのうえで、60年目をむかえる春闘の意義について、「団結して労働者の賃金を抑え込もうとする資本に対抗するために、産別春闘が始まった歴史がある。労働組合が団結しなければ春闘勝利はない」と訴えました。
 2014年春闘の課題としては、賃上げが一部労働者に留まっていることをあげ、2015年春闘では“春闘再生”が重要であるとし、「様々な国民的課題はあるが、賃金闘争は労働組合でしかできない課題であり、組合員が労働組合に最も期待するのも賃上げである」とし、「職場の全ての労働者を視野に本気で要求論議をすることを期待したい」と全損保春闘へのエールを送りました。

率直に意見交換した分散会
率直に意見交換した分散会

 続いて、西田本部賃対部長(共栄支部委員長)が「2015年春闘構築にむけて、要求討議のすすめ方」を提起しました。そのなかで、各支部の努力で築いた2014年春闘の成果と到達点を確認しました。
 2015年春闘構築に向けては、「中間決算は好調に推移しているが、各社には多くの課題があり、経営の厳しい姿勢は変わらないことが想定される。職場には、合理化・効率化政策がストレートに下ろされ、生活と雇用、労働条件が脅かされている。そうしたなか、2015年春闘では賃金にこだわりを持ちつつ、広く実態を改善するために、産別単一組織としての力量を発揮し、統一闘争をすすめていこう」と呼びかけました。引き続き、共栄支部、損保ジャパン支部、セコム損保支部、朝日支部から2014年春闘、2014年12臨闘争の成果や到達点、職場の状況とその背景にある経営政策が報告されました。

 その後、2班に分かれて分散会が行われました。分散会では、講演を受けての感想と全体情勢に対する意見を出し合ったうえで、各社の経営政策や職場における問題点、12臨闘争の状況、これまでの春闘や人事制度改定におけるとりくみなどに関し、率直に悩みや意見が出され、情報の共有がはかられました。

討論のまとめを行う佐藤賃対部副部長
討論のまとめを行う
佐藤賃対部副部長

 分散会終了後、まとめの全体会が行われ、それぞれの友好労組からあいさつを受けました。
 最後に、佐藤本部賃対部副部長(損保ジャパン支部書記長)が閉会のあいさつに立ち、「講演や賃対部提起で全体情勢の認識が深められ、各支部の報告と分散会で、春闘構築にむけた職場状況や生じている矛盾や悩みも出され、ていねいな要求論議の重要性が確認されました。
 大事なのは、参加したみなさんが、本日学んだこと、感じたことなどを所属組織にきちんと伝え、要求づくりにいかしてもらうこと。みんなで知恵と工夫を出し合いながら、全損保のヨコのつながりを大事にして、今日をスタートに春闘を構築していこう」と2015年春闘構築のスタートを呼びかけ、団結ガンバローで討論集会を閉会しました。

2015年春闘スタートへ意思統一
2015年春闘スタートへ意思統一





このページのTOPへ