「激変の損保情勢と外勤・直販の明日を考える」
外勤部春の学習会に80名が参加

外勤部春の学習会を開催
外勤部春の学習会を開催


 4月14日(土)、全損保外勤部は、「激変の損保情勢と外勤・直販の明日を考える」をテーマに春の学習会を開催し、80名が参加しました。「広い視野で情勢を考える学習会」と題した前回の学習会では、萩原先生(横浜国立大学大学院教授)の世界経済全体の講演と各支部の報告で、視野広く情勢を考える学習会となりました。今回の学習会では、損保産業がどのように変質してきたのか、そのことが外勤・直販にどのような影響を与えてきたのか、損害保険を普及するという仕事を今後どのように考えていけばいいのかを、浦上委員長の講演と、各支部による各社の募集網政策を交換しあうことで、今後の仕事に役立てていくことを目的に開催しました。


支援を訴えるJAL原告団の宝地戸さん
支援を訴える
JAL原告団の宝地戸さん
 学習会に先立って、3月29日と30日に東京地裁で「不当判決」を受けた「JAL不当解雇撤回闘争」の判決内容の報告と、たたかいへの支援要請を、原告団である宝地(ほうち)戸(ど)百合子さんから受けました。
 そのなかで、裁判所が会社側の主張のみを採用し、「整理解雇の4要件」を踏みにじる判断を行ったことへの怒りとともに、判決の問題点がていねいに説明されました。そして、「このような判決が残ってしまったら、日本の労働者が安心して働くことはできません。安心して働ける社会、空の安全を守るために控訴して最後までたたかいます」との決意表明がのべられました。
 これに対し日動外勤支部の参加者からは、「全労働者のために最後までこのたたかいを支援する」という決意表明もあり、外勤部全体として闘争を支援していくこと確認されました。

 学習会では、全損保浦上委員長が、「損保の激変が私たちにもたらしたもの−安定的に保険を普及する外勤・直販の仕事に誇りを−」と題する講演を行いました。
熱心に聞き入る参加者
熱心に聞き入る参加者


 講演では、太平洋戦争で保険の対象物の滅失により損害保険事業が危機に陥ったこと、戦後、「損保は平和産業」という理念とともに、損害保険料率算定会制度を土台により安定的に保険を普及するという社会的役割が発揮できる産業として復興してきた歴史を説明しました。そのしくみが崩され、損保産業が自らその社会的役割を放棄することになったターニングポイントは、1998年の「自由化」であると指摘し、当時の具体的な事例をあげながら、「ヒト、モノ」を切り捨てた「自由化」について、各種資料をもとにていねいに説明しました。そして、当時全損保がとりくんだ「一人一言運動」での働く仲間の声を紹介し、「当時損保に働いていた仲間の声を見れば、いかに『自由化』が産業や、職場を荒らしていったのかは明らかです」と訴えました。また、金融危機を背景とした現在の再編「合理化」情勢に言及し、そのなかでも効率化の焦点になっている外勤・直販も含めた募集網への被害と、仕事への誇りや働きがいが喪失している現状への問題指摘をおこないました。
 そのうえで、浦上委員長は「損害保険を安定的に普及するにあたって、みなさん外直がはたす役割は最も大切であり、損保のおかしさや矛盾は直接顧客と対面で仕事をしているみなさんが一番知っているはず。
まとめを行う澤田外勤部長
まとめを行う
澤田外勤部長


だからみなさんの意見や声が損保産業を健全にしていくためには最も大切なもの」と強調し、そのためにも、「一人ひとりの要求を大切にする」全損保という労働組合をいかしていくことが外勤・直販の明日をきりひらいていくうえで大切であることを訴えました。

 その後、各支部からは、各社の募集網政策を中心に、問題指摘がおこなわれ、課題解決に向けてていねいにとりくんでいることが報告されました。最後に、澤田外勤部長が「今後も同じ仕事をしている外勤部で集まり、情報を共有していくことで、外勤・直販制度を守っていこう」と会議のまとめをおこない、終了しました。





参加者の感想と一人一言より
会社での事務処理をパソコンで行う作業が増えてきて、営業として入社しているのに事務的要素が半分ぐらい占める形になってきて、営業にかける時間が少なくなって給料の確保が難しくなってきている。
キャンペーンを通じて、数字を挙げることが第一で、本当に契約者の役に立っている事を大切にしているのか疑問です。
安心、安全な暮らしが国の最低な責任だと思うが、そこで原発は何のために必要なのだろうか。
経営陣は損保会社というものをもう一度考え直して、いい会社にしていく努力をすべきだ。収益だけでなく、良い会社になれるようにして欲しい。
久しぶりに学習会に参加して、社会情勢や他社が抱えている事など分かって良かったと思いました。これからももっともっと情報を聞いて勉強していきたいと思います。
学習会に初めて参加しました(入社3年目)。全損保という組織がどういうものなのか、歴史がどうなのか知りました。私たちのためにある組織であることを実感しました。参加できなかった人、組合活動に躊躇している人、もっともっと協力できるといいと思います。
全損保という労働組合は素晴らしい組合だという事がわかりました。本来の損保会社のあり方を取り戻すよう頑張っていきたいと思いました。
今日の学習会は、外勤・直販の問題に加え、全損保の歴史を学ぶことができました。身近な問題で話が進められ、外直と代理店の違い、全損保組合員であることの安心感や誇りを感じました。他の損保会社の社員と(同じ職種の仲間)と情報を共有できて、不安や悩みを話せる場を作ってくれる組合を大切にしなければと思いました。

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