全損保賃金討論集会&合対とりくみ交流会を開催
学習ととりくみ交流、「一人一言運動」で、
2012年春闘構築をスタート

2012年春闘構築への意思統一をはかった参加者
2012年春闘構築への意思統一をはかった参加者


 11月23日、東京築地市場厚生会館で賃金討論集会が開催されました。当集会は春闘スタートにあたり、各支部・分会が抱える課題を意見交換し、春闘構築に向けた意思統一のために行われており、「合対とりくみ交流会」も合わせて開催しました。集会には39名の組合役員、友好労組からも代表が参加し、第1部は合対課題の学習・交流、第2部は、春闘構築にあたって情勢認識を深め、第3部で参加者の意見交換・情報の共有をはかりました。

 11月23日、東京築地市場厚生会館で賃金討論集会が開催されました。この集会は、例年、春闘のスタートにあたって、各支部・分会が抱える課題を意見交換し、春闘構築に向けた意思統一のために行われています。加えて、合対課題の学習、各支部とりくみを交流する「合対とりくみ交流会」も合わせて開催しました。集会には、本部、支部・分会の賃金対策部(賃対部)、合理化対策部(合対部)を中心に39名の組合役員が参加しました。友好労組である大同火災労組、損保料率機構労組からも代表が参加しています。
 集会は、3部構成とし、第1部では合対課題の学習・交流、第2部は、春闘構築にあたって情勢認識を深め、第3部で参加者の意見交換・情報の共有をはかりました。

講演をいただいた全労働の森ア中央執行委員長
講演をいただいた全労働の
森ア中央執行委員長

 道家書記長の進行で始まった集会の第1部(合対課題)では、全労働省労働組合の森ア中央執行委員長をお招きし、「労働時間等をめぐる法制と施策について」と題する講演を受けました。その中では、労働基準法をはじめとした労働法規、政令、行政通達の内容や罰則規定、労働行政の姿勢などが説明され、さらには各企業が取り入れている「変形労働時間制」や「みなし労働時間制」に関する問題を指摘しました。また、適正な労働時間管理を使用者に行わせていくためにも、労働組合として行政機関の活用も必要であるとし、具体的なとりくみに関してアドバイスをいただきました。多くの参加者から出された質疑にも森アさんから分かりやすい回答があり、今後のとりくみにつながる学習会となりました。引き続き、中村本部合対部長(日新支部)から、本部合対部提起とともに、先に行った支部合対部長会議で確認された秋のたたかいでの各支部の具体的なとりくみ内容が報告されました。

 第2部(春闘構築)では、西田本部賃対部長(共栄支部)が「2012年春闘構築に向けて、要求討議のすすめ方」を提起しました。西田部長は、経営の危機感の強まりと東日本大震災が直撃したなかでも、各支部の努力で築いた2011年春闘の到達点を確認しました。その上で、損保の再編「合理化」情勢第二幕が不透明に深まる中、消耗戦とも言える各社の徹底した効率化施策の実態や8社中7社が減益となった中間決算にふれ、そのもとで、職場には様々な「歪み」が生じていることを指摘しました。そして、迎える2012年春闘について、「経営のさらに厳しい出方が想定されるが、一方で、従業員の頑張りなくしては事業運営ができないことははっきりしている。だからこそ、労働組合として4つの視点が大事になる」とし、昨春闘の成果と到達点にたって、各支部・分会が情報を共有しながら、もっともふさわしい統一闘争を進めていく必要があると提起しました。引き続き、共栄支部、日新支部、損保ジャパン支部から昨春闘の成果や到達点、職場の状況とその背景にある経営政策が報告されました。

活発な意見交換を行った分散会
活発な意見交換を行った分散会

 第3部(意見交換)では、学習、提起と報告を受けて、3班に分かれて分散会が行われました。分散会では、学習会を受けての合対課題のとりくみ交流、各社の経営政策や職場における問題点、12臨闘争の状況、これまでの春闘や人事制度改定におけるとりくみなどに関し、率直に意見交換が行われました。
 分散会終了後、まとめの全体会が行われ、それぞれの友好労組からあいさつを受けました。最後に、荒木副委員長(日本興亜支部)が閉会のあいさつに立ち、「今日の集会で、合対課題、春闘構築にかかわる学習、報告を受け、その後の分散会で率直に交流ができた。本日の集会をスタートに、『一人一言運動』にとりくむことで、組合員の声を土台に力を合わせて2012年春闘を構築していこう」と呼びかけ閉会しました。


集会で寄せられた「一人一言」より
今日、各支部の状況を聞き、各社やり方は違うが様々な方法で事業費削減がされていることが分かりました。幅広く各社の状況・職場の話を聞いて、「おかしいことはおかしい」と思える感覚を持ち続けていきたい。
 生活実態は良くなることなく、悪くなる一方で、会社はいろんなことを押し付けてくる。やはり納得感も満足感もない。何とかして欲しい。
12月臨給が業績給になりつつあると感じる。年初年間協定のすごさ、ありがたさが浮き彫りになったと思う。
会社の独善的な姿勢が気になる。本当にこれでいいと思っているのか。職場の実態とかい離した人事制度、営業施策。全然お客さまの視点にたっていないお客さま満足度の追求。このままでは企業の存続も危うくなると思う。
長時間労働を正確に実態として記録することで、会社への要望になると思います。一人ひとりが意見を出すことが極めて重要です。
私たちの生活は会社からの給与があり成り立っている。会社の業績が臨給に影響し、削減されるということは、将来的な会社の存続に関わり、不安感が増すだけである。会社の将来がどうなるのか非常に不安だ。
成果目標を決めて従業員に個人責任を持たせておいて、残業はさせない、目標ができなければ給料を減らす。すべて従業員にしわ寄せが来るこの仕組み何とかなりませんか?
3・11東日本大震災以降、職場は様変わりした。ほとんどの職員は5月のGWまで毎日出社していた。私も5月中旬までの間、1日も休まず出社した。一方、会社は「年度内に何としても代休を取るように」と言っている。現実的に困難である…
…情勢は泥沼の度を増していると感じます。毎日のようにTPPについても報道されていますが、単なる関税の問題に留まらず、国のあり方やしくみが根こそぎ変えられてしまうのではないか。生活そのものが根本からくつがえされてしまうのではないか。自分の子供の世代にいったい日本はどうなってしまうのか、不安が尽きません。こうしたことにもより理解を深め、一労働者として主張していくことが何よりも大切になると考えています。

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