慰霊祭
誓いを引き継いで
原爆記念日に広島でとりくみ

  なぜ あの日はあった
  なぜ いまもつづく
  忘れまい
  あのにくしみを
  この誓いを

 これは、広島平和記念公園内にある全損保の碑にしるされた碑文です。この碑は、被爆20周年を記念して全損保の先輩たちが建立したものです。全損保では、この碑文に込められた誓いを受け継ぎ、広島原爆記念日8月6日にあわせ、原水爆禁止世界大会と連帯して、とりくみを行っています。

64年前の事実をかみしめて 慰霊碑巡り
碑めぐり −64年前の事実をかみしめながら
碑めぐり −64年前の事実をかみしめながら
 8月5日夕方、平和記念公園に、慰霊碑巡りに参加する、全国各地、広島市内の組合員やOB計36名が集まりました。全損保東海支部OB(広島県原水爆被害者団体協議会副理事長)である村田忠彦さんが語り部となり、平和記念公園にある慰霊碑やモニュメントを巡りました。翌日の平和式典への準備の音を背に、全損保慰霊碑、被爆アオギリ、原爆犠牲国民学校教師と子供の碑、広島県立第二中学校慰霊碑、原爆の子の像と歩き、村田さんは、その碑がなぜ建立されたのか、その意味を一つひとつ語っていきました。参加者は、いま、立っているその場所で、64年前に何が起こったのか、その事実をかみしめていきました。

一人ひとりが可能なことにとりくもう 平和交流集会
平和交流集会
平和交流集会 −核兵器のない平和で豊かな未来を願う
 夜には、損保平和交流集会が開催され、64名が参加しました。原爆犠牲者に黙とうがささげられた後、主催者を代表して全損保・吉田委員長があいさつし、「いま、人類は、経済、環境、そして核廃絶という3つの問題で歴史的な転換点を迎えている。一人ひとりが何をするのかが問われているが、私たちは、平和を求める運動をすすめてきた全損保という労働組合の一員だから、集会や署名など、その機会をもっている。可能なことにとりくんでいこう」と呼びかけました。
 その後、鈴木副書記長(共栄支部)の乾杯のあいさつがあり、なごやかに、平和のこと、職場のことに懇談がすすみました。途中、「このとりくみに参加してから、職場でも平和の大切さを訴えている」、「子どもたちのために平和な世界を残さなければならない」などの参加者からの発言、「原爆許すまじ」のコーラスなどもありました。
 最後に「 被爆64年(2009年)損保平和交流集会アピール どんな戦争も、核兵器にも正義はない 一人ひとりが平和への願いを形にして、束ねていこう 」が拍手で確認され、広島地協塚本副議長が閉会のあいさつを行いました。副議長は「来年は被爆65周年の節目となり、原水爆禁止世界大会は、広島がメイン大会となります。また、来年の5月には、NPT再検討会議が国連で開催されます。2010年は、沢山の仲間の『核兵器のない平和で豊かな未来』への思いを寄せていただき、この広島にお集まりいただきますよう、お願いします。」と訴えました。

誓いを引き継いで 慰霊祭
 8月6日8時30分から、「全損保の碑」に向かい、損保従業員原爆犠牲者慰霊祭がとりおこなわれました。原爆では89名の損保従業員が犠牲になっており、その御霊を慰め、核兵器のない恒久平和を祈念して、毎年、開催されています。今年はご遺族も含め、80名が参列しました。黙とうの後、主催者を代表して全損保吉田委員長が「碑に刻まれた誓いを引き継いでいこう。手を合わせ、御霊を慰めるとともに、その決意を伝えよう」とあいさつしました。  その後、ご遺族代表のあいさつに続き、全損保、支部、地協の代表、一人ひとりの参加者から献花が行われました。

世界大会へ参加
 その後は、午後から行われた原水爆禁止世界大会ヒロシマに21名が参加しました。世界大会では、2010年のNPT再検討会議に向け、「核兵器のない世界を」の署名を大きく前進させていくことなどが決議されました。
 全損保では、この広島でのとりくみも力にして、核廃絶と平和への運動を可能な限りすすめていきます。その一歩となる「核兵器のない世界を」の署名は、オンラインでも可能です。組合員の皆さん、ぜひ、とりくまれてはいかがでしょうか。
 >> オンライン署名用紙はこちら

*機関紙「全損保」7月25日号には核廃絶に向けた潮流について特集も組んでいます。


参加者の感想
 広島での平和のとりくみに初めて参加して平和の大切さが心にしみた。これまで考えた事もなかったが、子どもたちの世代のために自分に何ができるのか・・・、平和を残してあげたいと考えました。全損保の平和のとりくみや、こうして集まることは大事です。今後のとりくみにもできる限り参加したい。
 正直に言うと、広島に住んでいながら8/6に毎年放送される「平和式典」も、「またか」という思いで過ごしてきたと思います。しかし、今年、全損保のとりくみに初めて参加させて頂き、「平和」「原爆」等について、改めて考えさせられ、「憲法第9条」の存在意義を強く感じました。もっと時間をとって「慰霊碑めぐり」をしてみたいし、もっと被爆者の方のお話も、直に聞いてみたいです。次の世代へ、この思いを伝えていかなければ!
 今回、に参加させて頂いたことによって、今まで教科書でしか知り得なかった事実を知ることができ、改めて日常が平和である幸せを知らされました。今の感情、感想等を大切にしながら、後生へ伝えていくようにもしたいと思いました。
 平和記念公園には幼少の頃より数十回来ておりますが、「全損保の慰霊碑」があることは今回初めて知りました(しかも、労組唯一で・・・)。また、映画「夕凪の街・桜の国」は、大変感動する作品でした。出演者の演技も素晴らしく、内容もよく伝わってきました。今後も、全損保のとりくみ等を通じ、平和や核兵器廃絶にむけ活動していきたいと思いました。
 他の支部や分会からの参加も多く、嬉しく思っています。支部や他県の方々、OBの方々と交流でき、改めて、このとりくみの大切さを思います。委員長や支部役員の方々にも来広いただいて・・・、私たちもこれからも頑張っていく決意です。

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