日動外勤のたたかい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シンポ開催 裁判闘争の意義と展望を語る 裁判は次回(4/7)から大法廷へ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
もっと「不利益」の究明を 裁判長が求釈明 第5回目となった東京高裁弁論期日は、今後の訴訟進行を占う上で、重要な日となりました。この日に向け、当方は、準備書面(5)を提出し、外勤社員の職種限定契約が成立していること、制度廃止と他職種への配転を正当化する経営上の必要性はまったく認められないこと、制度廃止の決定と実施にいたる手続きからも廃止と配転は認められないこと、を重点に、制度廃止の不当性をあらためて重厚に主張しました。また、当事者のうち5名の証人申請を行いました。 一方、経営側は、当方提出の鑑定意見書への反論として、管理会計によるリストラを正当化する鑑定意見書(横浜国大経営学部中村博之教授)と陳述書、準備書面(4)を提出してきました。 法廷には、あふれるばかりの傍聴者がかけつけ、裁判長がどのように指揮するかを見守りました。裁判長は、まず、いままで双方が訴えてきた主張を整理し、職種限定労働契約の成立、原審が示した「職種限定労働契約が成立した場合に一定の条件があれば契約内容変更はできる」という枠組みは不当であるという当方の主張に触れ、「原理・原則だけでは判断できない」と述べました。 その上で裁判長は、継続雇用として内勤職に転換した場合の被控訴人(原告)の処遇について双方に釈明を求めました。会社に対しては、「5年に限らずこれからどういう処遇になるのか、とりわけ長きにわたって内勤職として働いていかなければならない若い人たちが、どういう処遇を受けていくのかを明らかにするように」というものです。当方に対しては、その会社主張を受けて、「内勤として働いていく場合、外勤社員として積んできたキャリアが否定されるということ以外に、いったいどんな不利益が生じるのか、具体的に示して欲しい」と求めました。 この発言から、裁判所は当方の「原理・原則」に関する主張自体は、しっかり受け止めていることが推認できます。また、不利益の判断にあたっては、内勤に転換後、退職に到るまで、賃金だけでなく、生活や労働全般でどのような状況に陥るのか、すべてをみなければ判断がつかないということであり、これは「5年間、賃金水準を維持する」のだから不利益はなくなったと開き直る経営の主張に打撃を与えるものです。 次回期日は4月7日となりましたが、今後は、大法廷を使用することになりました。この裁判もいよいよ大きな山場を迎えることになります。 解雇撤回の金子さんを送り出し 午後は元気よく抗議行動
東京では、裁判傍聴に加え、裁判所前宣伝行動、日産センチュリー本社、AIGスター生命本社、東京海上日動本社で、抗議要請行動を行ないました。東京海上日動本社では、争議の全面解決を求め、全証労協松井議長、金融労連貝の瀬中執、全損保吉田委員長、同日動外勤支部佐藤委員長があいさつ。元気よくシュプレヒコールを行い、家路につく丸の内の人々にもアピールしました。 シンポジウムを開催
徳住弁護士は、この裁判の争点のうち、職種限定契約の他の職種への配転について、法的な問題点を掘り下げました。そして、外勤社員の一方的廃止は、資本主義の下で活動している会社が遵守すべき「契約は守らなければならない」という契約の原則に反し、3月から施行される労働契約法からも、CSRの観点からも問題であり、このたたかいは現代的に重要な意味を持つと語りました。その後、それぞれの発言を受け、討論がすすみました。 パネルディスカッションで裁判闘争の意義と展望を確認したあと、日動外勤支部の浅川執行委員により行動提起が行なわれ、今後のたたかいへの意思統一がはかられました。 このシンポジウムの内容は小冊子にまとめて普及を予定しています。ご希望の方は全損保本部までメールなどでお問い合わせください。 |
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