憲法学習会を開催
大いに学ぶ

写真:まずは話し合うことから 写真:熱心に講演を聴く参加者
まずは話し合うことから



熱心に講演を聴く参加者



写真:司会の土方常任中執 写真:吉田委員長があいさつ
司会の土方常任中執

吉田委員長があいさつ

 11月17日(土)、東京・国鉄労働会館にて、憲法学習会を行いました。「まずは話し合ってみよう」と、この秋からスタートした憲法改悪に反対する運動の一環として実施されたものです。
 すでに全損保では、パンフレット「まずは話し合ってみよう 変えちゃっていいんですか 私たちの憲法」を作成し、職場での対話を呼びかけています。この間の支部や地協の会議・集会の中では、「絶対に戦争はしてはいけない。憲法を変えられたら取り返しがつかない」、「無関心ではいられない」などの意見の一方で、「労働組合が憲法問題にとりくむのはおかしいのでは」、「改悪反対というが、日米同盟や北朝鮮の問題などで仕方がない面がある」などの意見も出されるなど、憲法問題が率直に語られてきました。
 この学習会では、このような多様な意見を踏まえ、「なぜ労働組合として憲法問題にとりくむのか」、「憲法改悪でどうなるのか」を、改めてテーマに位置づけました。開会に際して、全損保吉田委員長が、このような運動の現状をどうみるのか、今後の課題、学習会の趣旨を述べました。

大木一訓さんの講演 −憲法改悪が何をもたらすのか、現実的に見る必要がある
写真:大木一訓さん講演
大木一訓さん講演




 開会のあいさつに続き、1本目は、大木一訓労働総研代表理事が「憲法をめぐる情勢と労働組合への期待」と題して講演を行いました。この講演では、憲法改悪が何をもたらすのかを現実的に見る必要があると述べ、自衛隊が日米同盟のもとで戦争に参加するということの意味が掘り下げられ、明らかにされました。また、日米経済連携協定も締結されようという情勢のもとで、財界が国主のように振る舞い、日本経済をアメリカと同じ体制に作り変えようという憲法改悪の狙いが、様々な実証を含めて示されました。
 そのうえで、現在は、世界全体で、新たな人権の構築、生活水準の向上が目指されるなかで、日本では、生活水準が悪化する一方という、プラスとマイナスの「ミレニアム格差」が生まれており、その克服のために、憲法改悪とたたかい、憲法を活かした社会を作っていくことが切迫した課題となっていると訴えました。
 また、全損保の現実の課題には、憲法改悪とむすびつくことが数多くあり、とりくむ材料は沢山あるとも訴えました。

笹山尚人さんの講演 −軍隊の本質は体制を守るため、国民も敵視する
写真:笹山尚人さん講演
笹山尚人さん講演

 2本目の講演は、笹山尚人弁護士(東京法律事務所)が、「今、改めて『新憲法草案』を読み解く」と題して行いました。
 沖縄戦の現実、自衛隊の住民監視などの例を挙げ、軍隊の本質は国民を守るのではなく体制を守るためにあり、そのためには国民も敵視すると指摘し、その戦争を可能とし、公益=戦争のために国民の人権が縛られていく自民党の新憲法草案の問題点を明らかにしていきました。
 また、自らが顧問の首都圏青年ユニオンの切実で、かつイキイキとした活動の紹介を通じ、労働者を守る憲法の力を語るなど、自らの体験と情熱を込めた話が次々と繰り出されました。
 最後に、「全損保の皆さんに」向け、「将来のありうべき危険に備え、想像力を働かせる仕事をするみなさんに、『平和憲法を守り発展させる』ことが、日本の将来にとって、ありうべき危険に備えることになることを、職場で話し合ってもらいたい」と訴えました。

写真:尾高常任中執が閉会あいさつ
尾高常任中執が閉会あいさつ

 最後に、憲法改悪プロジェクトを代表して尾高常任中執が、「この運動は、知ることと、知らせることが大切だ」など、あいさつを行い、学習会は終了しました。学習会には支部、地協などの役員を中心に60人が参加しました。


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