日動外勤のたたかい

裁判が結審
判決は3/26 東京地裁大法廷で

結審日に街頭宣伝
写真:弁士は牛久保弁護士 写真:弁士は牛久保弁護士 写真:弁士は牛久保弁護士
訴えをする日動外勤支部組合員

 1/12、東京海上日動火災の外勤社員制度廃止攻撃に立ち向かい、全損保日動外勤支部組合員46名が提訴していた「契約係社員の地位確認請求訴訟」が結審しました。判決は3/26東京地裁大法廷で言い渡されます。



核心は企業の身勝手を許すか、許さないか
報告決起集会
写真:弁士は牛久保弁護士
弁士は牛久保弁護士

写真:原告の決意表明
原告の決意表明

 当日は、大法廷(103号)に原告、全損保各支部、他労組の仲間をあわせ、131名が駆けつけ、法廷外にも人が溢れました。書面の確認が終わると、原告側から最終陳述が行われました。
 最初に原告を代表して日動外勤支部川田書記長が前に。法廷が静まりかえる中、「原告46人と泣く泣く代理店に転進した仲間の思いを込め、最後のお願いをいたします」と陳述をはじめました。追い詰められ、耐えられずに退職を余儀なくされた制度廃止の実体、「組合の理解と納得を得て進める」と証言した会社側証言の欺瞞性、このままでは誰もが路頭に迷うという緊急性を訴え、早期判決を裁判官に求めました。
 続いて、牛久保弁護士は、「憲法、労働組合法、労働基準法、判例法理が何ら変化していない中でこのような暴挙が許されるはずはない」と切り出し、主張・立証の要点を説明しました。その概略は次の通りです。
契約係社員は職種限定労働契約が成立。廃止はこれに反する。
「継続雇用」の内容は、正社員の契約係社員を代理店従業員として、2倍の収入保険料(売上)を得なければ現賃金を維持できず、それまでは賃金が減り続けるという不利益をおしつける。
制度廃止とは、契約係社員を、代理店として社外に追い出すか、代理店従業員として職場から放逐する攻撃である。
このような攻撃を、磐石の経営基盤をもつ被告が、更なる「儲け」のために行おうとしている。
7月に制度廃止、4月に配置命令、断れば解雇という通告をしており、事態は緊急を要する。
 以上を説明し、「このような乱暴な憲法と労働法、判例法理の蹂躙は判決で停止されなければならない」と締めくくりました。
 その後、会社側弁護人が弁論に立ち、経済構造が変わり、損保の競争も厳しくなったので、経営合理性に基づき経営が判断すれば労働条件を切り下げる「高度の必要性」があると言い放ちました。これに先立ち提出された最終準備書面では「事業再構築は企業の専決事項」と述べています。まさに、企業の論理に裁判所は口を出すなという暴論です。

解雇してから提訴しろ
 また、制度廃止は7月なのだから、提訴は「訴えの利益を欠き不適法であり、却下すべき」と述べています。これはまったくの形式論です。会社は7月に制度廃止を強行し、そのための配転命令を4月に出し、拒否すれば解雇を検討するといっているのです。これは、契約係社員としての雇用継続を希望する原告にとって、7月になれば解雇すると予告するに等しいやり方です。しかも、契約係社員にとっては、一度解雇となると、顧客との関係が切り離され、あとで、解雇が無効と判断されても、ゼロからのスタートとなりとりかえしがつかなくなります。解雇してから提訴しろという会社の身勝手な言い分は通用しません。
 まさに、この裁判の核心は、このような企業論理を許すか、否か、であることがあらためて明確になりました。

全面解決迫るたたかいスタート
1.18 丸の内デモ行進・東京海上日動本社抗議行動
写真:東京海上日動本社を通過するデモ隊 写真:春闘共闘の仲間とともに行動
東京海上日動本社を通過するデモ隊

春闘共闘の仲間とともに行動

 結審を受け、全損保、全損保日動外勤支部は、勝利判決をかちとり、東京海上日動火災に全面解決を迫る今後のたたかいをスタートしています。
 1月18日には、国民春闘共闘の丸の内デモ行進とともに、東京海上日動本社抗議行動を行いました。今後は、東京海上日動を社会的に包囲するたたかいとともに、「手書き要請はがき」、団体署名、要請行動の展開など勝利判決を手にするため、裁判所への要請行動に全力をあげます。みなさんのご支援、ご協力を心からお願いします。

  〈主な予定〉
本社抗議行動 2/13
地方都市行動 2/21〜23 春闘共闘地域総行動に参加
裁判所宛団体署名、手書き要請葉書、裁判所前宣伝行動
地協による駅頭宣伝、団地ビラ、要請行動など
関東・関西主要都市行動(3月中旬)
勝利判決を守らせ、全面解決を迫る2週間総行動 (全国行動)
3/26 午後1時10分 東京地裁103号大法廷で判決言い渡し
3/26〜4/6連日 本社前朝ビラ宣伝、支店行動、街頭宣伝、各種要請、丸の内デモ、集会など (全国行動)


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