東京海上日動は転進支援の差別をするな

裁都労委が実効確保の勧告
立花宏平
労働者側参与委員
都労委・熱心に報告を聞く参加者
 3月31日、東京都労働委員会は、全損保が東京海上日動社の制度廃止問題も含め、不当労働行為救済を求めている事件で、実効確保の勧告を出しました。
 同社は、一方的に契約係従業員制度の廃止を通知し全損保日動外勤支部の要求を無視してきただけでなく、組合員のうち35名が会社を相手取って提訴した報復として、全損保組合員には代理店転進支援策を受けさせないという組合差別を強行しています。 また、代理店転進問題については、団交拒否を文書で通知してきています。今回の勧告が出されたのは、そのような露骨な組合差別、団交拒否を、労働委員会としても放置できないと考えた結果です。文書も含めた勧告は極めて異例です。
 勧告書の内容は
  1. 被申立人は、代理店転進を希望する申立人組合員(支部組合員)の転進支援策について、申立外組合員(労組組合員)と同等に扱われるよう配慮すること
  2. 労使双方は、今後の円滑な労使関係の構築に向けて、誠実に団体交渉を実施し、労使紛争を拡大することのないよう配慮すること
の二点です。
 さらに口頭で
  1. 会社は組合間差別を行わないよう配慮すること
  2. 団体交渉のあり方については労使双方で実効あるものにするよう十分に話し合うこと
が付け加えられました。
 日動外勤支部の申し入れにより、次回団体交渉は4月5日に開催されます。東京海上日動社が、この勧告まで無視して、組合差別を続けるのか、この団交の出方に注目が集まっています。


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