R&S支部の仲間 | |
胸はって解決を決意 |
|
昨年11月11日、ロイヤル・アンド・サンアライアンス・インシュランス・グループ(英国)は、AIGグループ(米国)に、従業員の雇用承継をせずに、日本の事業を譲渡すると突然発表しました。全損保R&S支部の組合員28人は、その直後から、「首切りありきの事業譲渡は許さない」をスローガンに、経営者に雇用責任を果たさせることを求め、全員一丸でたたかいを進めました。 組合員参加の団体交渉、全損保の抗議、職場集会、東京都労働委員会の活用などをすすめ、1月19日には東京地方裁判所に仮処分を申立て、全員が訴訟委任状に名を連ねました。裁判所では和解協議となり、最終的に、ERSに加算する「合意解約金」が争いになりました。2月16日の和解交渉では、28日の事業譲渡が間近に迫る中、経営者がその支給を拒否し、ERS募集を再開しました。 28人で確認したたたかいの値打ち 組合員集会では、支部執行部から、100日に及ぶたたかいの経過、成果と到達点が整理され、今後の方針が提起されました。提起と討論を通じ、資本の横暴に最後まで怒りを貫き、会社の好き放題にさせなかったこと、その中で、雇用責任を果たさせる観点に立ってERSの内容など数々の成果を手にしていることが確認されました。具体的には、従業員の再雇用スキームを確立させたこと、ERS(早期退職支援)の内容を組合要求に沿って大幅に改善、上乗せさせたことなど、日本の経営者に英国本社とも相談をさせる中で、当初の思惑を大きく変えさせています。組合員28人は、このようなたたかいの成果と意義を全員で確認し、胸をはって、このたたかいを解決することを決意しました。 いま、わが国でも、金融グローバル化のもとで、M&A競争が現実のものとなっています。最後まで英・米資本の好き放題を許さなかった、このたたかいは、労働者が金融グローバル化に一矢報いたという意義をもちます。全損保は、このたたかいを今後につなげ、「新しい時代」を迎えた金融・保険の情勢の中で、労働組合の役割発揮に向け全力を尽くします。 |
このページのTOPへ |