秋のたたかいに意気高くとりくむ決議
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いま、世界的な経済危機は、「最悪期を脱した」と言われているが、本質的な解決がなされたわけではない。世界中に失業者が増え続け、金融投機で巨利をあげようという動きも止んではいない。世界各国の巨額の財政負担は、世界経済に一層の混迷をもたらしかねず、先行きの不透明さは一層深まっている。しかし、この「危機」のなかで、市場原理主義は過去の遺物となりつつあり、次の時代の世界経済をどう築くのか、その問いに英知を結集する人類の歩みは間違いなくはじまっている。日本においても、急速な経済の落ち込みのなかで、国民・労働者に犠牲を押し付ける経済政策の矛盾が露呈し、この総選挙で、国民が主権を発動し、政権を交代させるという歴史的な出来事が生まれている。今後、揺り戻しと前進が繰り返されるとしても、この結果は、この国の針路を変えようという国民の願いが託された一歩であることは間違いない。 このもとですすむ損保の再編「合理化」情勢第二幕は、突破しようとする「危機」そのものが不透明であり、各経営の政策は、先行きの「姿」が定まらないまま、「とにかくやるしかない」といわんばかりに、おしすすめられている。しかし、社会的役割を忘れた規模と収益力の競い合いに真の将来展望が描けないことは誰の目にも明らかであり、その根底にある「構造改革」に国民はノーをつきつけている。そして、各経営は、その矛盾を職場に押し付けながら、結局は、働く者に全面的に依拠して政策をすすめざるを得ない。働く者が、何を主張し、どう行動するかが、いま、産業と職場の明日を変える大きな鍵となっている。 全損保結成60周年を迎える2010年度、私たちは、「危機」の深化のなかに歴史的転換期が訪れる、かつて経験したことがない情勢の根幹を握って離さず、職場の主張を力に、労働組合の可能性を追求していく。そのスタートとして秋のたたかいを位置づけ、雇用と人間らしく働ける職場を守る、損保産業の社会的役割を守る、人間を大切にする労働組合として奮闘する3本の柱でとりくみをすすめる。働く者の生活と雇用、労働条件を守り抜く決意をあらためて固め、産業と職場の明日を変える力に確信を持ち、この労働組合に結集し、秋のたたかいで意気高く奮闘することを、ここに決議する。
2009年9月25日
第66回全損保定期全国大会 |
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