日動外勤のたたかいの勝利をめざす決議

 昨年3月、東京地方裁判所は、東京海上日動火災経営による外勤社員制度廃止を断罪する画期的な判決を下した。しかし、経営は、この判決に従わず、いまだ、制度廃止を断念していない。また、この雇用攻撃の突破口として経営がすすめた全損保日動外勤支部への支配介入については、昨年5月、東京都労働委員会が明確な是正命令を下し、中央労働委員会で、同社が再び断罪されることは明らかとなっている。この一連の攻撃は、経営が、自ら不要と決め付けた外勤社員の雇用を、その砦となる組合の攻撃と一体で破壊するという、かつてなく横暴なものであり、到底、許されるものではない。
  いま、損保産業には、規模と収益力を競う、強者のための資格競争がはじまっている。東京海上日動経営とその持株会社は、その規模の力にまかせて、資格競争の先頭に立ち、巨額の費用を投じたシステム構築、世界各地のM&Aをすすめている。その一方で、その力からみればわずかな収益改善のため、いまや50人弱となった外勤社員切り捨てに固執する姿は、この資格競争の本質を示すものとなっている。この攻撃を許せば、損保に働くすべての労働者に重大な影響がもたらされる。
  私たちは、この攻撃を断じて許さない決意で、たたかいに立ち上がっている。昨年来とりくんでいる「手渡し&ポスティングビラ」は、コツコツと積み上げた配布枚数が300万枚に達しようとしている。毎月の金融3争議共同行動に加え、6月には「株主総会1週間総行動」にとりくみ、のべ3000人の参加で経営責任を追及した。この他にも、1万枚に達した「裁判長宛てがき要請はがき」、全国各地の抗議行動、ホームページなどでの宣伝行動など、運動は大きく前進し、経営への社会的批判は、かつてなく広がっている。
  いま、東京高等裁判所では和解協議がすすめられているが、私たちは、和解・判決いずれの展開においても、当事者が外勤社員としての仕事を続けるという要求実現のため、これまで以上に力を尽くす。また、中労委の命令は10月ごろには下される見通しとなっている。この秋のたたかいは、これらの法廷闘争の局面にあわせ、機敏に、そして、決意を込めて、経営に解決の決断を迫っていく。すべてのとりくみに全力をあげて奮闘することを、ここに決議する。



2008年9月22日
第65回全損保定期全国大会





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