全損保統一闘争のもと、職場からいまをただし、共感を広げたたかう2018年春闘に

支部独立分会代表者会議を開催

2018年春闘方針を確認した支部独立分会代表者会議
2018年春闘方針を確認した支部独立分会代表者会議


 1月20日(土)、東京:中央大学駿河台記念館で、支部独立分会代表者会議を開催しました。会議には、本部、各支部・独立分会の代表者、友好労組である大同火災海上労働組合、損保料率算出機構労働組合の仲間を合せて33名が参加し、2018年春闘に向け、情勢認識の一致をはかり、春闘の運動方針について論議・確認されました。

開会あいさつの山本賃対部長
開会あいさつの
山本賃対部長


 全体会は、及川副書記長(日動外勤支部)の進行ですすみ、山本賃対部長(副委員長・共栄支部)の開会あいさつ、友好労組の仲間の紹介の後、浦上委員長が、「私たちをとりまく情勢と2018年春闘方針」について提起をおこないました。

 提起では、各国で経済成長が持続するなかでも、アメリカの経済政策の動向、「自国第一主義」の台頭や地政学的リスクの高まりなど、多くの課題を抱え先行き不透明な世界経済の様相、異次元の金融緩和を柱とした5年間の「アベノミクス」によって、一部大企業へは富が集中するものの、中小零細企業へはその恩恵が乏しく企業間格差が拡大していること、債務リスクが高まっている日銀の金融政策の行き詰まり、増税や社会保障費の負担増、実質賃金が伸びないことから将来不安が高まり、個人消費が停滞するなど、国民・労働者が景気回復の実感を持てない状況を説明し、日本経済の課題を指摘しました。
 そして、財界、アメリカの要望を受けてすすめる成長戦略、その柱として経済政策の一環として労働者の働き方を変える「働き方改革」などの具体政策、改憲動向の強まりなどに対する問題点と危険性を説明し、「国民・労働者の生活と雇用、労働条件が脅かされ、平和と民主主義をかつてなく現実的な危険にさらされている」と強調しました。一方で、各政策に対し多くの国民が声をあげ、かつてない行動の広がり、歴史的な「核兵器禁止条約」の採択などを紹介しながら、「あらためて今が歴史的転換期であり、私たちの声と行動が明日をきりひらく力になることを確信にしておかなくてはいけない」と訴えました。

 損保の状況について、大手グループをはじめ中堅社も業績が好調であることを説明したうえで、国内市場の縮小や自然災害の大規模化と多発、不安定な経済動向、IT化などビジネスモデルへの対応など将来に向けて事業環境が先行き不透明なことを理由に、損保経営の危機感は依然として強く、春闘においても、引き続き厳しい出方が想定されることを強調しました。
 そして、大手社におけるマーケットシェア競争の激化、海外事業、新規事業領域への投資拡大による収益拡大の状況とともに、中小社も巻き込んで「収益力の強化」をめざした効率化政策のもと、「労働生産性」追求の強まりや外資で生じた雇用攻撃にもつながっている状況について、各社の具体的な政策をあげながら説明しました。
 そのもとで産業の社会的役割が喪失し、職場に歪みや矛盾がふりまかれ、働くものの「不安や不満」が高まっている状況が明らかにされました。こうした状況のなか迎える2018年春闘では、働くものの立場で、「生活と雇用、労働条件を守る」というスタンスのもと、一人ひとりの不安を払拭し、一歩でも生活・労働実態を改善する決意と構えが必要であることを強調しました。そのうえで、もっとも求められる要求と課題を掲げ、「集まって語り合う」ことを実践しながら働くものの声や思いを主張し、共感を広げてたたかう春闘と位置付け、統一基準案など具体的な春闘構築について提起しました。

浅岡さん(ニューインディア分会) 内野委員長(ゼネラリ分会)
浅岡さん
(ニューインディア分会)

内野委員長
(ゼネラリ分会)

 その後、「雇止め」から5か月で職場復帰を果たしたニューインディア分会の浅岡さん、「日本支店閉鎖、全員解雇」とたたかっているゼネラリ分会の内野委員長から、たたかいの状況や成果について報告がありました。
 これを受けて分散会、外勤分科会が開催され、情勢認識を深めながら、各支部・独立分会の代表者が、それぞれの論議状況を踏まえて、春闘に向けたとりくみを報告し、統一基準を柱とした全損保統一闘争、春闘における主要課題への意思統一がはかられました。その後の全体会では、友好労組代表からのあいさつ、田中外勤部長(常任中執、日動外勤支部)による外勤分科会報告、荒木書記長による討論のまとめがおこなわれ、2018年春闘アピールが採択され、佐藤賃対部副部長(副委員長・損保ジャパン支部)の閉会のあいさつと団結ガンバローで締めくくられました。

情勢認識を共有した分散会 討論をまとめる荒木書記長 佐藤賃対部副部長が閉会のあいさつ
情勢認識を共有した分散会


討論をまとめる荒木書記長


佐藤賃対部副部長が閉会のあいさつ


 全損保では、この討論を受け、各支部・独立分会が2018年春闘の要求・課題を確立する論議をすすめ、3月14日に開催する第77回定期全国大会で方針を確立し、要求実現に向け、たたかいに入ります。






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