損保平和交流集会・損保従業員原爆犠牲者慰霊祭


平和と民主主義の危機に私たちができること



組合員・OB 35名の参加で大きく成功しました
組合員・OB 35名の参加で大きく成功しました


 8月5日・6日、全損保は原水爆禁止世界大会に連帯し、損保平和交流集会・損保従業員原爆犠牲者慰霊祭にとりくみました。交流集会には35名、慰霊祭には60名を超える仲間が参加しました。

【8月5日(土)損保平和交流集会】
「憲法」「戦争」「平和」 ― ともに学び、考え、思いを巡らせた時間

 損保平和交流集会は、「核兵器のない世界」をめざす「原水爆禁止世界大会」に連帯し、平和は尊く、自らの手で築いていくものだということを確認しあう場、そして参加者相互が交流する場と位置付け、毎年、被爆地・広島で開催されています。今年は、安倍政権が明文改憲を現実のものにしようとしている緊迫した情勢の下での開催であり、例年に増して「平和」「民主主義」「日本国憲法」について深く学び、ともに考えようと企画し、とりくみました。
あいさつに立つ荒木書記長
あいさつに立つ荒木書記長
 会のはじめに原爆で亡くなられた損保従業員89名をはじめ、すべての核被害者に対し黙祷を捧げました。つづく主催者あいさつで全損保・荒木書記長は、7月の国連会議において国連加盟国(193か国)の約3分の2にあたる122か国の賛成(棄権1、反対1)で核兵器禁止条約が採択されたことにふれ、「歴史的な成果であり、核兵器廃絶に向けての大いなる前進である」と述べるとともに、唯一の被爆国である日本が会議に参加しなかった事実を「これが国・現政権の姿勢であり、国民の命とくらしを軽視するものだ。そしてそのことは平和の問題のみならず、『働き方改革』などの経済や労働政策にも表れている」と痛烈に批判しました。そして、国の政策を先取りするかのように各社でおこなわれている際限ない合理化・効率化を告発、なかでも外資の仲間、ニューインディア分会とゼネラリ分会へかけられている理不尽な雇用攻撃に詳しくふれ、全損保全体の力ではね返していこうと熱く訴えられました。
 また、損保従業員原爆犠牲者慰霊祭に向け、「折鶴」のとりくみが1万羽を超え、昨年に以上に運動が大きく広がったことが紹介されました。

学習会講師の石口弁護士
学習会講師の石口弁護士 
 つづいて「第9条の会ヒロシマ」で活動されている弁護士の石口俊一氏より「日本国憲法と戦争・改憲の目指す先は?」と題した学習講演を受けました。
 石口氏は、自身の弁護士活動の礎となった多くの事件や人物とのかかわり、広島での平和と民主主義を守る運動の歴史と現在、そして「GHQに押し付けられた」などと様々喧伝されている日本国憲法がいかにつくられていったのかなどを、時にユーモアを交え話されました。
 そして、2013年末の特定秘密保護法から15年9月の安保法制、今年6月に強行採決された共謀罪法、そしてその先にある改憲について時系列を追って「なぜ、このタイミングだったのか。国民の何を縛り、何を奪い、何を見えなくするのか」について、細やかに解説されました。



 石口氏は講演の最後に、「安倍政権のままなら改憲の国民投票実施は、大いにありうる。国政選挙と違い、運動の自由度の高い国民投票では権力側は物量で圧倒してくるだろう。それに抗していくには、今すぐ、日本国憲法の持つ価値とその活用を学び、知らせることが大切」と参加者にエールを贈りました。

 講演につづき共謀罪についての学習DVDを視聴し学びを深めた後、全損保OGの濱中さんが「日本国憲法・前文」と「第九条」を朗読しました。「前文をじっくりと読み、聞くことなどない。崇高な文言にあらためて心を打たれた」と語る参加者も。

 つづいて参加者からの発言へ。集会の感想や平和や憲法、職場のことなど、色々な思いを発信でき、懇親会の席も含め参加者全員の声が聞け、大いに交流することができました。その後、集会アピールの採択、閉会のあいさつと続き、翌6日の「損保慰霊祭」への参加の呼びかけがおこなわれ2017年度損保平和交流集会は閉幕しました。

参加者は真剣に耳を傾けていました 憲法前文を朗読するOGの濱中さん
参加者は真剣に耳を傾けていました 憲法前文を朗読するOGの濱中さん


【8月6日(日)損保従業員原爆犠牲者慰霊祭】
核廃絶への思いをあらたにした時間

 8月6日、8時30分より全損保慰霊碑前で損保従業員原爆犠牲者慰霊祭を開催、組合員・OB・関係団体代表など60名を超える仲間が集まりました。今年は日曜日ということもあり、子どもと一緒に、ご家族で、という参加者も目立ちました。
 損保従業員89名をはじめ原爆の犠牲となられたすべての御霊に対し黙祷をささげた後、主催者あいさつに立った全損保・荒木書記長は「昨日の損保平和交流集会で講演いただいた石口弁護士はご自身が平和活動家であり、私たちの活動に元気と励ましをもらった。これからもできることを精いっぱいやっていきたい」と、全損保全体で「平和と民主主義」を守る運動を前進させていく思いと決意を語りました。
 献花では、小菊の花とともに組合員の思いが連なった色とりどりの折鶴を次々と慰霊碑に手向け、一同、静かに手を合わせました。

折鶴を手向け平和を祈念する 折鶴を手向け平和を祈念する 折鶴を手向け平和を祈念する
参列者が次々に記帳
犠牲になられた方々へ黙祷を捧げる
犠牲になられた方々へ黙祷を捧げる

花・折鶴を手向け平和を祈念する 花・折鶴を手向け平和を祈念する 花・折鶴を手向け平和を祈念する
花・折鶴を手向け平和を祈念する




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